Around
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俺の髪がなまえの肩にはらはらと落ち、その髪の一本一本がなまえを繋ぎ止めようとしているかの様だ。
触発された理由は見当違いも甚だしく、帰りたいと思い願うなまえがこんなにも俺を鬱蒼とさせて掻き立てる。
「つまらないゲーム……か」
「……聞いてたんだ」
僅かに目を見開いたお前は、俺の中で小さく呟く。
「近道だと思ったのに……」
「どういう意味だ?」
「リセットボタンが見当たらないよ」
小さな笑いを含ませてなまえは言ったが、直ぐに声のトーンを落とす。
「でも堕ちた訳じゃない……」
微かに耳に届いたその声は、まるで自分自身に言い聞かせているかの様で、無性にその唇を塞いでしまいたくなった。
帰してやりたいと思う反面、帰りたいなどと二度と言えない様に、心の中を隠していても、それにさえ気付かないまま、何も考えられなくなるほどまで、お前も堕ちてしまえばいい。
先に堕ちたのは……、触れても掴めはしないお前に、手を伸ばさずにいられない俺の方なのだから。
CONTINUE...
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