Way Out

(2/9)
真っ暗な闇夜。


"さよなら"と言って出て行った貴方を追い掛けた。ただ貴方の無事を願って、引き止めなければと必死に追い掛けた。


抜け忍の末路はただ一つ。


「待って!お願いだから待ってよっ!」


悲鳴の様な私の叫びは貴方に届く事も無く、残された貴方の気配を抱き締めて膝をついた。


これが最後なのか、何故貴方は里を出て行ったのか。そう問い掛けても答えはこの闇夜に消えてしまった。



どんどん離れていく貴方の気配に涙する事も忘れ、こんな日に気配すら断たずに去って行くのは貴方の最後の優しさなんだと、そう自分に言い聞かせていたその時……。


貴方の気配が大きく揺れた。


緊張の糸は一瞬で張り詰め、嫌な予感に支配された私は完全に気配を断ち走り出した。



何の冗談なんだろうと、突然突きつけられた光景は、今でも鮮明に覚えてる。



暗部装束を纏った男に抱えられた貴方は、陰った月のせいか酷く真っ白で、貴方が息絶えていたのは明らかだった。

そんな貴方を暗部装束の男は軽々抱え、暗闇の中だというのに難なく木々を渡っていく。



闇から闇へ、私の心にも真っ暗な闇を残して。



だけど、その背中が一瞬動きを止めた時に差し込んだ月明かり。


一瞬だけど、深く鮮明に焼き付いたあの男の後ろ姿。




闇夜に揺れる銀糸が憎い。
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