優しさを添えて

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「んっ……カカシっ……」


なまえから漏れる吐息は女そのもので、俺の男としての理性を刺激する。


「止めない。止められる訳無いでショ」


何度も深く交わる唇から、徐々になまえの嗚咽が漏れる。


「なまえ、好きだヨ。独りで泣かないでヨ」


名残惜しそうに離れた唇を銀糸が繋ぎ、なまえの涙を指で拭った。なまえを抱き締めたまま、なまえにしっかり聞こえる様にと耳元で囁く。


「なまえ、ちゃんと俺を見て?男としての俺を見てヨ…」


するとなまえは、小さく震えながら細々と言葉を紡いでいく。


「わたしの前ではカカシはカカシ……。そう言ってるじゃない……。その意味、まだ解らない……?」


そう言っていつもの様に俺の頭を撫でるなまえの手は、あの頃と少しも変わらず温かかった。


「……あの頃から……?」


俺は目を見開きながらなまえに聞いた。



「この歳になるまで待たされるとは思わなかったよ……」



そう言って涙ながらにクスっと笑うなまえに愛しさが込み上げてくる。


「俺と二つしか違わないでショ」


甘えてばかりだった俺は、なまえに追い付きたくて必死になって、なまえが独りで泣いてる事にも気付かなかった。


そんな子供だった俺を、今まで待っててくれたなまえに、俺は静かにもう一度唇を重ねた。



変わらなくて良かった。


なまえのこの手の温もりには、いつも優しさが添えられていたんだネ。



END
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