優しさを添えて
(3/4)
なまえが木の葉を離れてからも、俺の気持ちは未だ変わらない。しかし、まだ諦める事も出来ないでいた俺が部下達と任務や修行にと勤しんでいた矢先、長期任務に出ていたなまえが負傷し、一時帰ってくると聞かされた。
それから数日後、なまえが帰ってくると木の葉の病院は騒がしくなり、なまえが入院している病室には見舞い客が絶えなかった。
そして人伝に、なまえは部下を失ったと俺は聞いた。
俺は丁度任務に出ていた為、それを聞いたのは日付が変わる直前だった。みんなから慕われ、その期待に応える様に仲間と里を守っていたなまえ。
その時俺は気付いたんだ。面会時間が過ぎてようが関係無いと、俺はすぐさまなまえの病室に向かった。
誰にも気付かれ無い様に気配を断ち、なまえの病室を探し当てる。そしてなまえの病室の前に立てば思った通り。
俺は全然大人になんかなってなかったヨ。
俺はいつまで経っても子供のままだヨ。
今頃気付くなんて。なまえは、いつも独りで泣いていたんだネ。
俺は静かに病室へ入ると、なまえの体がビクッと揺れた。それでも直ぐに取り繕おうとするなまえを見るのが辛かった。
「面会時間は終わってるよ」
俺は一歩踏み出す。灯りの無い部屋でもなまえが泣いていたのは明らかだった。
「誰かに見つかる前に帰りなよ?」
子供を宥める様ななまえの台詞を聞いてまた一歩。俺はなまえから視線を逸らさない。
「カカシ……?」
拭い切れていないなまえの涙。それに今頃気付いたのだから、なまえに子供扱いされてても仕方が無い。甘えていたのも、弱さを見せていたのも、俺だけだった。
俺はゆっくりとなまえの目の前に立ち、なまえをしっかりと抱き締めた。
「なまえ、俺ってそんなに頼り無い?」
するとなまえはいつもの様に俺の頭をポンポンと撫でようとする。あの時と何にも変わらない、温もりさえもそのままで。
もう我慢できない。なまえを独りで泣かせたくない。
そう思った瞬間、俺はなまえの腕を掴み取り、そのまま唇を重ねていた。
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