モテる男はお辛いですか?A
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窓から外を見れば、そこにはまだ、その長く美しい髪を片手で押さえた更紗さんが見える。
更紗さんの深い緑色の瞳は涙で滲んでいるか、時折袖口で目を覆う。
真面目に嫌だ。
何で泣くんだよ……。
私のせい?
自業自得じゃないの?
私って嫌な奴?
大人気ない?
苛々する。視界から消えてよ、今すぐに。
そう思った私は勢いに任せて部屋のドアを開け、乱暴に更紗さんに言葉を投げつけた。
「帰ってよ」
「なまえさん、待って下さいっ!」
私の腕を掴み縋ってくる更紗さん。
百合の香りが私を刺激する。
「先程は無礼を申し上げてすみませんでした」
ポッ、ポッ、ザァ―…。
「帰ってって言ってるでしょ!」
降り出した雨が良心を削っていくのだろうか。力の限り腕を振り払い、その反動で更紗さんは地面に投げ出される。
濡れた土が泥となりその綺麗な着物に染みをつくりながらもひれ伏す更紗さんは、それでも私に謝り続けた。
「ごめんなさい……」
その時、すぐ側にはカカシとゲンマが立っていたけど、二人を気に出来る程大人じゃないんだよ、私は。
この雨が、百合の匂いを流し去ってくれればそれでいい。
私からも、カカシからも……。
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