モテる男はお辛いですか?A
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「最初はただの一目惚れだったんです……」
時折更紗さんは頬を赤く染め、カカシの事を話している。
「任務とはいえ、とても紳士で優しい方で……」
ゆっくりと私の方に向き返り、寂しそうに微笑んだ。
「なまえさんにはご迷惑だと重々承知です。ですが……この里に居る間だけでも……」
私は何て言えばいいんだろう。どんな顔をすればよかったんだろう。
『カカシさんをお慕いさせて下さい……』
私は何て言える?
いや、何か言わなきゃ。
でも、カカシを想うのは更紗さんの自由だよ。そしてその後の事は更紗さんとカカシの問題でしょ?
何でそれを私に言う?
更紗さんに目をやれば、今にも泣き出してしまいそうで、それが何だか無性に腹立たしかった。
「私に想うな、と言える権利は無いです。想うは更紗さんの自由なんじゃないでしょうか。……そこから先は知りませんけど」
そう言い放ち、私は立ち上がって伝票を掴み取り会計を済ませ、後ろから聞こえる更紗さんの声を無視して店を出た。
急いで買い物して帰らなきゃ。今日はカカシが早く帰って来るんだから……。
それでも追い掛けてくる更紗さんが疎ましくて、私は買い物もしないままカカシの部屋まで走って行った。
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