モテる男はお辛いですか?B

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なまえが空を仰いだ瞬間、俺は嫌な予感がしてとっさに身構えた。



「ゲンマ、信じてるよっ」



そう言って立ち上がったなまえは、後ろに体重をかけ俺の手を放った。


おいっ!!冗談じゃ無ぇっ!!



勢い良く仰向けに落ちていくなまえより速く、俺は一気に駆け下り両腕を広げた。



秘策でも何でも無ぇじゃねぇかっ!!



本の数秒後、なまえは真上を見たまま無防備に落ちてくる。



――ドサッ。



俺の腕の中に収まったなまえは、それでも夜空を見上げていた。



抱きかかえてもまだ……。
静かに涙を光らせて。
俺の顔のすぐ側で。



『ゲンマ、信じてるよ』



ふざけるなよ。

信じてんじゃ無ぇよ。







これじゃあキスの一つも出来やしねぇ。

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