モテる男はお辛いですか?B

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私、今真面目にダサい。

『仕事と私、どっちが大切なの?』とか言ってしまいそうだ。


右手のリングはこんなにも輝いているというのに、私の心には差し込まない光。



また木に登れば少しは光が届く気がして、私はゲンマに頼んだ。


「ゲンマ、また木に登りたい」


ゲンマは嫌な顔一つしないで私を木のてっぺんまで連れて行ってくれる。




昨日と同じ様に。


「やっぱ高い所はいいねーっ!」

「そりゃ馬鹿女にとっちゃそうだろうよ」


ゲンマも千本を揺らしながら笑っていて、その笑顔に安心を覚えた。



見上げる星空。
人より視界は狭いけれど、この輝きを受け取るには片目だって充分だ。



太陽という存在が無ければ輝けない月も、輝くものは見失わないんだと主張している星達も、ちゃんと照らしてくれるよね?



カカシが私に、光をくれた時みたいに……。



「やっぱりバンジーしたいっ!」

「死にてぇなら止め無ぇよ」

「安全あってのバンジーだろ。任せろ、秘策がある」




私はもう一度空を仰いでからゲンマを見た。

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