宝物置き場
(8/8)
官能小説に早速目を通しはじめるカカシを後目に、私は弟に送ろうと思って持ってきた自分の詩集を読むことにした。
担当の兄ちゃんは今までの中で一番気持ちが入ってくる詩集だと言ってくれたが、それもそのはず。これはカカシと出会ってからの事が沢山綴られているのだから。
読み返してみると鮮明になる思い出に赤面していると、カカシが顔を覗かせた。
「なまえ、何読んでるの?」
「出来上がった詩集だよ」
すると私から詩集を取り上げ、今度はカカシが読み始める。
「なまえ、これ頂戴ヨ」
予想しなかったカカシからの台詞に私は恥ずかしさが込み上げてくる。
「え!?嫌だよ。何か恥ずかしいじゃん」
カカシから詩集を取り返そうとしてもヒラリと身をかわされ、カカシはそれでも取り返そうと必死な私を抱きとめながら言った。
「なまえの官能小説やイチャパラも、これには適わないヨ」
優しく微笑んでキスをして、二人で見つめ合ってまた笑った。
それから……。
官能小説とその詩集は、罰ゲームで撮った写真の前に飾られて、その場所を、カカシは『宝物置き場』だと言って微笑んだ。
その時の顔がとても愛しくて愛しくて。
とても愛さずにはいられなかったよ。
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