おかえり

(2/6)
俺が長期任務から帰ると、やっぱりそこにはなまえは居なくて。


クローゼットの前を通るたびに苦しくなる。



「何で引き止めなかったんだろう……」



「本当だな」



俺はハッとして振り返るとゲンマが俺を睨み付けている。



……窓の鍵、開けたままだったネ。



でも俺にとってはそんな事はどうでもよく、何でゲンマがここに居るのかの方が重要だった。


なまえの事でショ?


そんな俺を見透かす様にゲンマが話し始めた。


「カカシ、悪いな。クローゼット壊しちまった」

ゲンマの言葉に驚愕した俺は、一目散にクローゼットを開け放った。

クローゼットを見た途端込み上げてくる怒りを隠せない。


「ゲンマ、どういう事?」



「フン、お前の気持ちを確かめたくなっただけだ」



悪びれもなくそう言い放つゲンマ。


クローゼットは壊れてなどいなかった。



「ま、なまえにも似たような事したけどな」


ゲンマの口からなまえの名前を聞くだけで眩暈がする。


そしてそれと同時になまえとまだ繋がっている事に安堵した。

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