高いんだぞ!こら!
(2/7)
ギプスで固定された右手。それでも器用にページを捲り、私は読書に没頭していた。
『ヤンキー忍者』
ヤンキー忍者(略してヤン忍)が様々な人物と出会いながら、伝説の忍者に登りつめていく……といった、ベターな話。
しかしながら、笑いあり涙ありのヤン忍街道は、作者が元忍らしく、忍という在り方を分かり易く教えてくれた。
「うん、うん。大変勉強になりました」
私は漫画本に一礼をし、ゲンマに本を返すべく、肩掛けバッグに本を入れカカシの部屋に向かった。
「カカシー、居るー?」
右手を庇いながらクローゼットを潜り抜け、リビングに向かうが、カカシの返事は聞こえない。
テーブルの上を見るとメモが置かれている。
『なまえへ
任務に行って来ます。
夕方には帰るから、大人しく待っててネ』
帰りは夕方かぁ。まだ3時だなぁ……。
それにしても大人しくはないでしょ、カカシ。子供扱いじゃん……。ま、カカシが来るまでその辺ブラブラでもするか。もしかしたらゲンマに会うかもしれないし。
私はそう思ってバッグをぶら下げ、カカシの部屋を出て行った。
.
50/201←|→
List|Top|Main>>
Index