さようなら、こんにちは
(6/7)
なまえは黙ってクローゼットを見つめている。
俺は気が気じゃない。
このままなまえが帰ったら、また会える保証は無いんだから。
あの時死ぬほど後悔したじゃないか。そしてなまえを離さないと決めたじゃないか。
なまえも、なまえとの未来も、俺の窓辺に飾っておかなくちゃと……。
なまえが振り向く。だから俺は抱き締めた。
離さない。離せないヨ、なまえ。
「俺は……」
「私は……」
──ずっと一緒に居たい。
二人でクローゼットの前に立ち、なまえは携帯を投げ入れて、俺はメモ帳を投げ入れた。
そして役目を終えたとばかりに部屋は小さく揺れだして、クローゼットから入り口が消えていった。
……お互いに、もうクローゼットは繋がらないんだと何となく感じていた。もう、なまえが自分の世界に帰ることは出来ないんだと。
なまえの小さな身体でした大きな決断を、俺は絶対に忘れないヨ。
さようなら、なまえの世界。
こんにちは、カカシの世界。
parallel
クローゼット編【END】
Next →Afterword
200/201←|→
List|Top|Main>>
Index