意識

(2/7)
「ここがカカシの居る木の葉の里かぁ!」


そう言ってはしゃぐなまえの腕を俺は強引に掴んだ。


「あんまり目立つ事はしないでちょーだいヨ」


俺がそう言うとなまえはひょいと肩を竦めておどけてみせる。しかしそんな事よりも、掴んだ腕が見た目以上に細く、俺は心底驚いた。


印象的な茶色がかった大きな目をちらっと見ながら、こんなひ弱な体でどうやって生きてこれたんだか、と閉口してしまう。


童顔なのか、大分年下に見える彼女だが、纏っている空気はキリッとしており、どこかアンバランスな印象を受けるが、黙っていれば間違い無く美人と言えるだろう。


そんななまえがあんなに素晴らしく、官能的な本の著者だなんて言うもんだから、興味を覚えずにはいられなかった。



「カカシ!あれは?」


なまえの声が俺を現実に引き戻す。


「あぁ、あれは火影岩。この里で一番偉い人達、歴代火影の顔岩だヨ」


俺がなまえの世界に行った時もこんな感じだったんだろうね。


暫く歩いた所でなまえはまた尋ねてくる。


「これは……慰霊碑?」


そう、俺がいつも訪れ、自分を戒める場所。


「この里の殉職した立派な忍の慰霊碑だよ……」


なまえはそれから黙ったままだった。




俺は辺りがすっかり暗くなり、夕飯も食べていなかった事に気付く。そして、まだ黙ったままのなまえと、この重苦しい雰囲気を打開すべくなまえに話しかける。


「そろそろご飯でも食べに行こうか?」



やっとなまえもこの空気がわかったのか、なまえはいつも通りの調子で俺に言う。


「ごめん、よしっ!カカシ、ゴチになりまーす!」



何度も言うけど、黙ってれば美人なんだヨ?



思わず苦笑してしまった俺だけど、なまえの纏う空気が和らぐと、何故か俺も安らぎを覚えてた。本当、何か不思議なんだよね。木の葉にはいない……って当たり前だけど。



そして俺は夕食を食べに、なまえが居酒屋がいいと言うので、俺のよく行く店の暖簾をくぐった。



そして驚愕の事実を知る……?

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