あの日の事

(2/7)
一歩外へ踏み出せば体の熱はたちまち奪われ、自然と身を縮めて歩いてしまうほど寒い日の夕方。


俺は突然知らされたなまえの激励会なるものに向かうため、白い息を吐きながらとある居酒屋へと歩いていた。


どうやら、もうすぐ行われる大金を賭けた中忍試験に向けての激励会らしいが、不合格に賭けている俺にとっては乗り気がしないというもの。


しかし顔くらいは出さないと後で何を言われるかわからないと重い足どりで向い、体の芯まで冷え切ったところで漸く店に着くと、見知った面々が既にテーブルを囲み、なまえの登場を今か今かと待っていた。


「あ、カカシ!こっちこっち!」



貸し切りの札が掛かったこじんまりとした居酒屋の暖簾を潜ると、本日の仕切り役なのか紅が俺を手招く。

座れと促された席につき、辺りを見渡す俺。そこへすかさずアスマが口を挟む。


「カカシ、なまえならもうすぐガイが連れて来るってよ」


まだ何も言ってないと言うのに、いかにもそれが聞きたかったんだろうと、アスマはニヤリとした。


「……別に聞いてないでしょ。それより何でガイと一緒なの?」



聞かずとも聞いてしまったら気になるという、俺の矛盾した問いにますますニヤつくアスマに気分を害するも、アスマの話を聞いた俺は吹っ飛びそうだった。

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