あの日の事

(3/7)
「ちょっとカカシ!なまえがまだなのに飲んじゃダメよ!」


最早、俺の耳には紅の言葉すら入らず、半ば倒れるように座り込み手元の酒を飲み干した。


そんな俺を見て含み笑いをする輩達。俺はそれを尻目に、なまえに何と言って言い聞かせようかで頭が一杯だった。





それから程なくすると、暑苦しいガイと共に、ネジに支えられてなまえがやって来る。



「おっ、やっと今日の主役のお出ましか」



なまえの登場により一気に騒がしくなった居酒屋に、申し訳なさそうに笑ったなまえがネジに支えられて上座につくと、すぐさまアスマが乾杯の音頭をとる。


「よーし、じゃ早速なまえの中忍試験合格を願って、とりあえず乾杯!」



一同が勢いよくグラスを掲げ各々が飲み始める中、その場に似つかわしくない顔をしたネジがなまえに向かって小さく頭を下げて帰って行く。

そして、そこへ入れ代わるように近付いた俺に、なまえは肩を竦めて見せた。



「なまえ、それは反省してるって事でいいのかな」

「……はい、もちろんです」

「まったくネジはこの後も任務だってのに、ただの組み手で熱くなりすぎだよ、なまえ」


「だってネジくん、中々本気でやってくれないから、ついね」


「それでその有様ならなまえもまだまだだーね」



クイッと酒を口に含み、ネジも気の毒だったなと溜め息が洩れる。



綱手様もなまえの中忍昇格の為にネジを応援にやるとは、今回は普段にも増して気合いが入っているようだ。


案の定、あのネジが手加減しきれなかったという事は、なまえも相当なもんだろう。

……こりゃひょっとするかもしれないな。

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