書庫整理

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ある日、散歩の途中で出会ったゲンマに、書庫の整理を押し付けられた。


「俺もこれを火影室に運んだらすぐ行くからよ」


絶対にすぐに来る訳ないだろという、私の冷たい視線を跳ね返しながら、ゲンマは私を書庫に連れて来るや否や姿をくらました。



私はいつから都合のいいアシスタントになったんだろう……。



薄暗く埃っぽい書庫には、あらゆる所に本が散乱している。もし自分の本がこれほどおざなりに扱われていたら悲しくなる。


側にあった本を手に取り、埃を落とした。



「字が読めない……」



この国独自の書体なのか、これが草書というものなのか。これを片付けるとなると大変だ。



「よし、ゲンマが来るまで掃除だけしておこう」


正確には掃除くらいしか出来ないんだけど。



窓を開けて埃を叩き落とし、本の汚れを丁寧に拭う。私、結構几帳面なんだよね。




それから程なくしてゲンマは揚々と登場した。

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