裏には裏

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カカシがそう言うと、ボフッという音と共に部屋中に煙が立ち込め、その煙が徐々に晴れていくと、カカシが五人になっていた。


「えっ?分身?」


先程まで込み上げていた怒りは驚きに変わり、わたしは五人のカカシに圧倒される。


「なまえー待っててネ。直ぐ片付けちゃうから」


五人のカカシが一斉に散らばり、部屋中を片付け始めるが、流石は五人。
あっという間に整頓されたいつもの我が家。



これでやっと落ち着いて仕事が出来る。



そう思いまたパソコンに目を向けた時、突然カカシに腕を掴まれた。


「なまえ、終わったからご褒美ちょーだい?」


何だろうね、この理不尽な要求。散らかした本人が言う台詞じゃないよね?


「意味解んないし……」



そう呟くと、五人のカカシが一斉にわたしを取り囲む。


「うぇ!な、何っ?」


どこを向いてもカカシ、カカシ。圧迫感と威圧感が半端ない。しかも全てのカカシの顔がにやけていてなんとも不気味だ。


「なまえ、片付けしたら禁欲しなくていいんでショ?」



何でこういう時だけ物分かりの悪いフリをするんですかっ?


「それは言葉の文でしょ!」


そう叫ぶあたしを去勢と取ったのか、五人のカカシはジリジリと詰め寄り、囲まれたわたしの背中に嫌な汗が伝った次の瞬間───。



一人のカカシがわたしを抱え上げソファーに放り込んだ。

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