裏には裏

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毎日毎日、部屋に来るのは許そう。毎日毎日、秋刀魚じゃないとご飯にケチをつけるのも許そう。


でも、仕事中のわたしがパソコンに向かっていると、すぐさますり寄ってきて迫ってくるカカシには少し空気を読んでいただきたい。



それを冷たくあしらえばカカシはいじけるし、急に大人しくなったと思えばガザ入れと見紛うばかりに部屋中を物色し始めるし。


「カカシっ!いい加減にしてっ!」

「だって、なまえが相手してくれないんだもん」


カカシが邪魔ばかりするからでしょっ!


締切に追われ、ピリピリしていたわたしは限界だった。


「……もう我慢できない」


ボソッと呟いた言葉に何を勘違いしたのか、カカシは目を輝かせながら飛び付いてきた。



「え?本当?俺はとっくに限界だヨ」



そう言って顔と唇を近付けてくるカカシ。


もう許さない。


唇が目前に迫り、鼻と鼻が掠めた時、わたしの怒りは頂点に達する。



「こらぁぁぁ!何勘違いしてんの!一生禁欲生活を送りたくなけりゃ自分で散らかした物は自分でさっさと片付けてっ!」



肩で息をするほどに怒鳴りつけたわたしを、きょとんとした顔で見ていたカカシは、次第に口元を緩めていった。


「片付ければいいんだネ」

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