Sweet Christmas

(2/3)
「……五代目、本気で勘弁して下さい!」

「煩いねぇ。話は終わったんだよ。早く行きな!」


それは青天の霹靂だった。いつもより更に背中を丸め火影室を後にすれば、嫌でも聞こえてくるクリスマスソングが鬱蒼とさせてくれる。


せっかくのクリスマスだっていうのに、なまえに何て言ったらいいんだろう……。


家路を辿る足取りは想像をこえる程に重く、いつもは明かりのついた家となまえが恋しいのに、今日は寄り道したい気分。


それでも玄関はもう目の前で、忍並みに俺の足音を聞き分けたなまえが顔を出した。



「お帰りー、カカシ」

「た、ただいま」

「先にお風呂入るでしょ?」


満面の笑みで俺をバスルームに導き、キッチンへ向かうなまえはいつもと変わらない。


俺は脱いだ服を洗濯機に突っ込み、熱いシャワーを頭から浴びた。


なまえ、がっかりしちゃうよネ……。でも、こういう事は早く言わなくちゃ……。


いつもより急いでバスルームを出ると、テーブルには夕食が並んでいた。



五代目……、恨みますヨ。



俺はなまえが席についたのを見計らい、クリスマスの日に見回りの任務が入ってしまったという悲しい現実を告げた。



「ごめんネ。本当にごめんネ……」

「いーよ、大丈夫だよ。任務なんだからさっ」


なまえは明るく笑って言った。だけどそれはなまえの気遣い。任務となれば、それ以外は言いようがないよネ。


「ごめんネ……」

「あはは、もういいって!でも……、日付が変わる前には帰って来てくれるんでしょ?」


遠慮がちに俺を見つめるなまえをたまらず抱き締める。


「見回りは22時までだから、それは大丈夫だけど……」


俺がそう呟くと、なまえはしっかりと抱き締めていた腕の中で顔を上げ、優しい顔で微笑んだ。


「じゃ一緒にクリスマス出来るねっ」


普段はクールななまえが俺だけに見せてくれる無邪気さ。俺はなまえのこういう所が大好きだ。


本の一時でも一緒に過ごせる事を幸せに思ってくれるなんて、俺は本当に幸せ者だヨ。


なまえのその一言で、今年の聖夜は暖かくなるネ。


「任務が終わったら飛んで帰って来るヨ」


腕の中で微笑むなまえに、沢山のキスでお返ししよう。

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