Sweet Christmas

(3/3)
『準備して待ってる』


クリスマス当日。なまえはとびきりの笑顔で送り出してくれ、そんななまえの優しさに甘えるばかりの俺は不甲斐なくも手を振った。


見回り任務が終わればなまえに会える。
そう強く思いながら、幸せそうに歩く恋人達の間を見回る。


……こんな日に何とも忌々しい任務。


それでも交代まで残すところ三十分。俺はそわそわしながらポケットの中のプレゼントを握り締め、任務が終わるのを待った。


そして里の時計が22時を告げると同時に、交代に来たライドウへの引き継ぎもそっちのけで印を結んだ。


なまえとクリスマスを過ごすのは初めてだったな。


出会ってからも、この里に来てからも……。
約束通り、飛んで帰るヨ。


特別な夜は、特別ななまえと、少しでも長く一緒に居たい。


白い吐息を整えながら目を開けば、君の待つ俺の家が見える。ゆっくりと玄関の方へ歩いて行くと、玄関横の窓にイルミネーションが飾り付けてあった。色とりどりのライトが点滅していて、里の中心に飾られたイルミネーションツリーよりも綺麗に見える。


自然と綻ぶ口元からは白い吐息が上っていき、ポケットの中からプレゼントを取り出して歩を進めた俺はハッとした。


「……まーいったネ。先に貰っちゃったヨ」


頑張って準備してくれたなまえは、窓辺に凭れて俺の帰りを待ちながら眠っていた。


俺は外からそっと窓に近付いて、思いがけないプレゼントをくれたこの夜に感謝した。





罰ゲームで撮ったなまえの写真と、官能小説となまえの詩集。そこは俺の大切な物が飾ってある場所。


その窓辺に凭れて眠る一番の宝物……。


ずっと並べたまま見つめていたいけど、こんなに素敵な夜には抱き締めずには居られない。


足早に玄関を開ければ、俺を驚かせようとクラッカーを握り締めていた君が驚いて目を開けるけど、俺はそんななまえを抱き締める。クラッカーを鳴らせなくて少し口を尖らせたなまえの唇にキスをして、二人の聖夜を始めよう。


「メリークリスマス。大好きななまえ」

「メリークリスマス。大好きなカカシ」


なまえを窓辺に座らせて、唇を啄みながらプレゼントのネックレスを首にかける。



額をくっつけたまま微笑み合えば、ほら、素敵な夜だよ。



2008
So Sweet Sweet
Christmas For You...
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