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あれはまだ私が小学1年生の時の話……。
「ふぇぇえ……おにいちゃあああぁん…!!」
家から近い秋祭りに、お兄と2人で来てたの。
お兄はその頃中2。
友達に声かけられて
「少し行ってくるけど、絶対動くなよ!」って言い残して
10分だけその場から抜けたの。
本当に10分
今なら大したことない時間なのに
その10分が私にはものすごく長く感じて
言いつけを破って、探しに動いてしまって……。
「うぅう……おにいちゃん、どこぉ…?」
見事に迷子になりました……。
「…?大丈夫か?」
「んぇ?」
涙でいっぱいの目を擦りながら
声が降ってきた上を見上げると
私と同じ年齢か、少し上くらいの男の子が声をかけてくれたの
身長は私よりも高くて、すこしかがむようにして
「迷子?」って聞いてくれたの
「おにいちゃん……いなくなっちゃって……。」
「お兄ちゃんと来たのか?」
「うん……。」
「そっか……泣くなよ、せっかくの可愛い顔が台無しになるぞ?」
今思えば、ませてるなって思うけど……
少しクリーム色のような髪
りりしい目つき
顔の整った男の子は
一生懸命になって私を慰めてくれて
お兄を探してくれた。
「おにいちゃん…どこ…?」
「……そうだ、きれいな髪だし……。魔法かけてやるよ。」
そう言って、その子は私の髪を結っていたゴムを1つほどいて
器用に髪でリボンを作ってくれた。
「…っと、できた。元気だせよ。」
「わぁああ!ありがとう!」
「ふっ、やっとわらった!…もっと可愛いぜ。」
「……へ?」
ちょっと、どきってした
小1ながら。
「……!心……!だめだろ!少しだから動くなって言っただろ!?」
「…っ!おにいちゃあああん!!!」
遠くからお兄が走ってきて私を
ぐっと抱きしめてくれた。
お礼を言わなきゃと思って
その子の方を向くと
背中をむけて
じゃあな!と言い残して去ってしまった。
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「それから…あの時の髪型のまま……きれいに髪を伸ばしてたら、いつかまた会えるかな?って……。」
「へー……。それ、心の初恋ってやつか?」
「そっ、そうかもね…!きゃー…恥ずかしい//////」
「でも、至さんもそいつの顔見てんだろ?なら覚えてんじゃねえのか?」
「それが……。」
「俺がお礼を言おうとしたら背中向けてたから、俺は見てないんだよね。」
「至さん!!!」
「あ、お兄おかえりー!」
談話室に来たのは、仕事から帰宅した至だった。
「でも、あの時の髪のリボンはマジすごかったな。美容師の息子とか?」
「そんなクオリティーすごかったんですか!?」
「そらまあ……あ、このスマホには写真入ってないな……、写真見つけたら天馬にも見せるよ。」
「ありがとうございます。」
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