「ほら、真澄くん起きて…!」

「監督……行ってらっしゃいのキス……。」

「こら!いづみさん困らせないの!!!行ってきまーす!」

「行ってきます……はぁ……。」

「あわわわ!!!2人ともまって!!…あ、監督!行ってきます!」

バタバタバタ…!とにぎやかに玄関を出て行ったのは
咲也、真澄、心の花咲学園組

朝の弱い真澄を咲也と心の2人かかりで起こして
引っ張るようにして登校するのが
いつのもお決まり。

「……はぁ、監督に会いたい。」

「夕方には会えるよ。」

「嫌だ、今がいい。」

「わがままか!」

2人の掛け合いを見た咲也は
「仲良しだね!」と笑った。

「……まぁ、学校だと心と一緒に居るのが楽。」

「私もかな?……変な男子から声かけられずに済むし。」

「そう、女子から声かけられなくていいから。」

「ふ、2人とも大変なんだね……。」

真澄は、「それに……。」と付け加えた。

「……心といるのは、嫌いじゃない。むしろ……楽とかじゃなくて……その……。」

「ん?」

「居心地良い……。」

「……そっか、……うん、ありがとう真澄くん。私も真澄くんと咲也さんといるの居心地よくて好きだよ。」

「お、俺も!?…えへへ…照れちゃうな…!俺も好きだよ!」

「別に咲也はいい……。」

「えぇ!?真澄くん…!?」

「ふっ、照れてるんだよ!真澄くん!」

照れてない!と言い張る真澄の頬は少し
赤く染まっていた。
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