学校の昇降口まで着くと
「「じゃあ」」と言葉を交わし
2人は自分たちのクラスに向かった。

「はよー……。」

「「万里っ!!!!!!!」」

「「摂津っうう!!!!!」」

「うぉお!?んだよ……。」

万里が教室に入ると、クラスの男女がそれぞれ
グググっと万里に集まってきた。

「さっきの子!誰!!!!」

「さっきの子ぉ?」

「一緒に登校してきたの、茅ヶ崎さんだろぉ!!!摂津ぅうう!!!」

「え?何!?石田知ってんの!?」

女子が男子に話しかけると
「知ってるもなにも……花学男子のヒロインだよ…。」と涙目になりながら
話した。

「え……何、なんでそんな子と万里一緒にいたの?」

「はぁ?そら俺の彼女だから。」

「「「「彼女おおお!?」」」」

「ちょ、いつからよ!万里ぃ!」

「昨日。」

「なんでだよ!しかも茅ヶ崎さん髪長かったのになんで短くなってんだよ!」

「心が短く切ったんだよ。俺とお揃いだって。」

「「茅ヶ崎さあぁああああああん!!!」」

「つーか意外……。万里って、清楚系好きだったんね……。」

「清楚か?めっちゃ化粧してんぞ、あいつ……。」

「え?そうなの……?遠目からだと気づかなかった……。」

「ピアスの数、俺よりあるしな。スカートみじけぇし……。」

「でも今までよりも清楚じゃない?万里なんでそんな子好きなん?」

「はぁああ!?見た目じゃねぇよ!あいつの中身から好きなんだよ!って言わすんじゃねぇ!!!」

「マジかぁ……、私、結構万里の事本気で狙ってたんになぁ……。」

「はぁ?」

「摂津!いいじゃねぇか!茅ヶ崎さんは俺が貰うから、この可哀そうな豊橋貰ってやれよ!」

「誰がかわいそうだよ!!!この馬鹿石田!!!」

「…いや、そこが付き合えよ……。俺は心がいいんだよ……。」

「……万里、あんた本気じゃん………。」

「んぁ?……あぁ、本気。」

今までに見たこともない、優しい表情の万里に
クラスメイトは驚いたようだった。

――――
――――
――――

「茅ヶ崎さん!大丈夫?最近、遅刻多いけど……。」

「あはは……、大丈夫だよ。」

こちらも、こちらでクラスに入ると
みんな心配そうに駆け寄ってきた。

「選択課題…移動教室だけど、大丈夫?」

「うん……。心配ありがとう。」

「ってか、茅ヶ崎さん髪どうしたの!?ばっさり切っちゃって!」

「あぁー……うん!イメチェン!」

「そっか。うん、似合ってるよ!」

「ありがとう。」

クラスで良く心に声をかけてくる生徒と2人で
図書室まで向かっている最中、「そういえば!」と
話を持ち出された。

「今日も摂津先輩と一緒だったね。」

「うん、彼氏……だからね。」

「えぇ!?」

「この間までは違ったの!本当に!」

「そ、そうなんだ……。ほら、摂津先輩って花学最強って言われるくらいヤンキーじゃん?でも勉強できるし、運動神経いいし、かっこいいし、結構女子人気高いんだよ。」

「そ、そうなんだ……。」

「うちのクラスにも摂津先輩狙ってる子多かったから…。あー…そっか!おめでとう!」

「あ、ありがとう……。」

移動中、ちょうど万里の教室の前を通りかかった。

「……ん?心ー!!!」

「あ、万里さん……。ふふっ。」

心は、ニコっと笑いながら
ひらひらっと手を振った。

「……はぁ……かっこいいね、茅ヶ崎さんの彼氏……。」

「あ、ありがとう……。」

――――
――――
――――

「…ん?心ー!!!」

教室の外を見ると、廊下を歩く心を見つけた万里は
少しうれしそうに手を振った。

「あ、万里さん……。ふふっ。」

軽く手を振り返した心に、何故か振られていない
周りの男子が悶絶していた。

「んんああああああああああああ!茅ヶ崎さぁああああん!!!」

「っるせぇ!!!!」

「あれが万里の彼女?」

「そー。」

「へぇー…。悔しいけど可愛い………。」

「だろ?ちなみに、あいつの兄貴もイケメン。」

「え!?もうお兄さんの紹介まで進んでんの!?」

「んー。まぁ、兄貴とはダチみたいな?」

「へぇー……。」

花学最強ヤンキーと花学1の美女の交際は
驚きの速さで、校内の話題になったという。
(咲也談)

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