「それでは、春、夏、秋組リーダー会議を行います!私が記録録っていくので、みんなで自由に会議を進めてください!」
夜9時、MANKAI寮の談話室では
咲也、天馬、万里、心によるリーダー会議が行われていた。
不定期に行う会議ではあるが、今回は秋組の旗揚げ公演も近くなったこともあって
話題は、今休演中の春組、夏組の報告からとなった。
「春組は、みんなストリートACTを中心に、次回公演に向けて頑張っています!」
「次回公演も、俺たち秋組の成功がないと厳しい案件だからなぁ……。そこは安心してくれ!」
「何、一番の問題児が言ってんだか……。」
「なんか言ったか?心!!!」
「いえ別に……。他は春組はないかな?」
「んー……そうですねぇ……。強いて言えば、シトロンさんの日本語の上達でしょうか?少しずつ言える言葉が増えてきた気がします!」
「へぇー、そりゃあよかったな!」
「はい!できる演技の幅も増えました!」
「じゃあ、次!夏組はどう?」
「夏組も同じような感じだ!最近はアドリブ練習も多く取り入れている。」
「さすが天馬くんがいる組ですね!」
「まぁな!後は、秋組公演が近くなったから、一成は少しずつ手が空き始めて練習出来ているんだが…幸が衣装の微調節で参加時間が短いな……。」
「衣装係も兼ねて役者って…大変すぎんだろ……。」
「そこは幸ちゃんも自覚あると思うから、参加できるときはフォローをお願いね?天馬くん。」
「任せろ。」
「秋組は、そろそろ本番近いけど……どうかな?ゲネプロが先に待ってるけど。」
「そうだな。アクションの稽古は多く取り入れて来てる。体力勝負もあるからなぁ。」
「さすが武闘派の秋組だね!」
「そこそこうまくやってると思うぜ。」
「…じゃあ、詳しい詳細は改めてレポートにして提出ね?」
「うん!」
「わかった。」
「りょーかいっ。」
「……で、話がものの10分もせずに終わってしまうという事態なんですが………。」
「「「うっ………。」」」
「…そもそもが、リーダー会議っつたってよぉ…具体的な議題がねぇのに、どーすんだよな!?」
「確かに…これだと、稽古終わりのリーダーミーティングと変わりないよな。」
「うーん………。じゃあ、左京さんが言ってた『ファンサービス』について考えてみませんか?」
「「「ファンサービス???」」」
「そうです!…利益をだすためには小さなファンイベントや物販をって話を、前にされていたじゃないですか!」
咲也は、合同ミーティングでの左京の話を思い出し、提案をした。
「…確かに……。イベントは私たちだけでは決めかねるけど、今後のファンサービスや物販の案なんかはまとめていづみさんに相談するってのもありかもね!」
「んじゃそれで!まずー……。ファンサ?か?」
「ふんっ、そんなの簡単だろ?芸歴15年以上の実力派役者『皇天馬 様』がここにいるんだからな!」
「天馬くんは自分で、それ言っちゃうところがなぁー……。」
「何だよ、心!」
「いえ、何も?……誰でもしやすいファンサって何かな?」
「ん?そりゃあもちろん、手を振ることだろ?」
「そんなんでいいのか?なら俺なんか、よく学校で心に手振ってんぞ?」
「あれ……ファンサ?」
「距離が近いように感じて、触れていない感じ、そして何より『君を見ているよ!』という感じがファンの深層心理にはぐっとくるもんがあるんだよ。」
「へ、へぇー……。でも、それくらいなら俺にも出来そうです!」
「そうですね!…あまり凝りすぎたものをやるのも、苦手な人はいると思うので……特に…。」
「「「「真澄(くん)とかな……。」」」」
「他はなんかあるか?俺ばっかりの意見でもダメだろ。」
「んじゃ、はい!」
「万里さん、何かあるんですか?」
「んぁ?笑顔だろ笑顔。基本中の基本ができてねぇとびびられっぞ。」
「花学最強のヤンキーがなんか言ってるぞ…心。」
「本当ね……。あの人たまに、自分がヤンキーってこと忘れてるんじゃない?」
「天馬と心!!!こそこそうっせぇぞ!」
「ま、まぁまぁ!!万里くん、学校でも人気だもんね!ファンの女の子多いし!!!」
「え?そうなのか!?」
「らしいよ…私のクラスの女子もキャーキャー言ってたし…。」
「天馬ぁ、俺の事舐めてただろ?」
「舐めてはねぇけど…。意外だなとは……。」
「ギャップつーやつも必要だな。特に秋組のあのメンツが爽やか笑顔してみろよ。」
「………想像したら恐怖なんですけど。」
「あぁああん!?」
「そんなことないよ!万里くん!ギャップはないかもしれないけど……春組もそれやってみるよ!」
「女子の意見も必要じゃねぇか?心、なんかないか?」
天馬がそう聞くと、うーん……と顎に手を当てて
考え出した。
「ファンサはよくわかんないんだけど……。ウインクって定番だよね。」
「「「ウ……ウインク……!!???」」」
「あれ?ダメだった!?」
prev next
back