04 「…はぁ、何とかなったかな?」
「至さん、おつっす。」
「ありー。女って怖いね……。何?心絡まれてたけど、もしかして俺の彼女と間違われてたの?」
「みたいだね。受付のお姉さんには妹って言ったんだけど、流石に呼び出しで続柄まで言わないから……。」
「はぁ?またかよ……、こんだけそっくりなのになんですぐ間違われるんだっつーの!」
「まぁ、俺は可愛い妹とそういう風に見られても構わないけど?」
「俺がかまうんでダメっす。」
「手厳しい……。」
至は、良さげなベンチのあるところを案内して、お弁当を広げた。
「…へぇ、監督さん。本当にキレイに作ってくれてる……。」
「さっきも見たけどやっぱ、監督ちゃんの弁当もすげーな……。」
「……メモ?なんだろ……。」
2つ折りのメモに気づいた至は、ぺらっとめくった。
【至さんへ。 いつもお疲れ様です。初めて至さんへお弁当を作るので塩梅が分かりませんでしたが……。もしお口に合うようなら、いつでも作りますので、また声をかけてくださいね。 いづみ】
「監督さん……。へっ……。おいしいに決まってるでしょ。」
「まだ食ってねぇのに?」
「今から、もっとおいしいから。」
「お兄、良かったね。」
「一歩前進?」
「万里、心。うるさいよ。」
「っさーせん!」
「あははっ!あ、万里さん、この鮭ね、たぶん万里さん好みの味になってるよ。」
「ん?まじ??」
「……次は、ここに監督さんもいるといいな………。」
至は、卵焼きを頬張りながら
青い空を見上げた。
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