人間やめた元アルファード・ブラックさん
闇が蔓延る時代、甥たちがホグワーツ在学中に若くして死亡したというアルファード・ブラック。
そんな彼だが、実のところ、マジで死にかけはしたものの「彼女」の手を取ったため、それ以降は人外となってハネムーン気分で世界中を家族で放浪していたのであった。
シリウスが17の歳に家出、その歳に亡くなっている。
しかし世相が荒れてきたのを察すると、以降は妻と一緒にマホウトコロのある日本魔法界に保護されることを受け入れ定住。二男一女(末娘は息子たちと親子くらい歳が離れている)をもうけ、ウルトラハッピー生活を満喫。
マホウトコロの子供たちからは「アルおじさん」で定着しており、本人もちびっ子たちをかわいがっている。そんなある日、なんか水の精霊の血筋の子が甥っ子を釣り上げて宇宙猫になった。しかも仮死状態で成長が止まっとる。
「死んで」以降の魔法界については疎く、なんならかつてホグワーツで家出した上の甥っ子がかつてエッグいいじめをしてたことも知らなんだ。さすがにそれ知ってたら自分と似た感覚を持つとはいえ遺産を残したりはしなかった程度にはまっとうな価値観をよりにもよって「ブラック家」の中で有していたため、生きづらい人生であったのは事実。
嫁と子供たちと孫がかわいくてしょうがない。娘とは孫くらいの年の差があるので「じじい」呼びされるたびに「パパと呼びなさい」と訂正するのがお約束。
息子たちはマホウトコロ関係の仕事についており、長男の子供(初孫)が末娘と学年が近い。
人外なのと外国人なため人間界で就職は無理なので、魔窟ホグワーツの卒業生なのを利用して(ついでに日本の魔法界へ貢献しておくため)マホウトコロに講師兼聴講生として定期的に通っている。
なじみの学生たちからは「顔がいい謎のじじおに(じじい+おにいさん)」で通っている。
妻の帰還事件についてはうすうす察していたのと、あらゆる手段で引き止めたのは自分だからな〜と受容の姿勢でいたが、やっぱり耐えられなくて普通に彼女に憑いて一緒に里帰りした。
お義父さんお義母さんお義兄さんはじめまして〜!って一方的に挨拶。妻の甥に視える子がいたようで背後を三度見していたのがいちばん面白かった。見た目は美形の外国人が巻き付くように取り憑いている感じ。そこらへん魔法族っていうか人外。というかブラックの血。
息子たち
生まれたときから両親は人外だったので特になにも思わなかったが、後に自分たちが誕生した経緯を知って頭を抱えた。
魔力は防御特化なためマホウトコロの入学基準は満たせなかったが、専科でぶいぶいやってた。見た目は父似だが日本語ペラペラだし英語は微妙。
母親がずっと少女の姿なのはふしぎだったが、後述する帰省事件で親父がやらかしで引き留めてたことを察し白目。そら家帰りたいわけ。
時間間隔が人外寄りなので数年会えなかったくらいでは特にダメージはなかったが、帰ってきた母親が死にそうな顔で泣いてるのでちょっともらい泣きした。ママがやさしすぎてつらい。パパはちゃんと反省すべきだと思う。
しかしふたりとも一般人の妻を娶ったもののちゃっかり眷属にして人外化させたあたり、ここでもブラックの血が香る。
愛妻との間に生まれてきた息子たちがやんちゃでかわいいな〜と思ってたら子供より年下の妹が爆誕してフロアが湧いた。妹かわいい。ファンキーなのもかわいい。まっとうな倫理観で健やかに育てたい。
娘
ダチんとこの湖で一本釣りされたらしい死体を冷やかしで見に行ったらなんか親父と似てて草。
自分が人外の血筋なため、人間の親戚がいたことに普通にビビった。草超えて森。横転。
とりあえず預かるって聞いて世話を焼いていた。二度と英国の飯で満足できねえ身体にしてやるよ!のテンションで構い倒してあげていた。血縁的にはいとこになる。
かわゆい後輩のグレースちゃんハリーちゃんツインズがナナちゃんの過去に胸を痛めているのを知っているため、シリウス(めっちゃ・年の離れた・いとこ)と会ったら本気で殺してしまいそうでたいへん。
制服は着流し風、ブーツにインナー、ワイシャツやハーネスと癖(ヘキ)をモリモリ。正装だと更にシルバーアクセが増えてえらいことになる。ブーツにもなんか棘が出てくる。つよい。
男勝りな口調はダチに合わせてファンキーさを極めた結果。日常では普通に両親をパパ・ママと呼ぶ。努力の女。
兄たちと親子くらい歳が離れているため、年上の甥がおり、おしめを替えられていたこともある。学校でも先輩ヅラしてくるし複雑。叔母をきちんと慕えよ。
嫁
ある日の学校帰り、気づいたら知らない世界に強制転移させられたうえ、なんか人間も辞めさせられていた悲運の少女。
なぜか普通の人は自分を認識できていないし、お腹はすかないし疲れないしわけがわからない。
しかも完全に日本じゃないどこかの国にいるし、曜日感覚も麻痺したうえ、心ももう何十回も折れて常に泣く寸前。
だけども目の前で見知らぬ外国人が死にかけていたら助けることを選んでしまう、のどかな土地で育った純朴な人間性と善性が彼女の命運を分けた。
本人は人間やめさせたなんて知らないし(過去に何人か助けている)普通におうちに帰りたいだけなので、えっ日本連れてってくれるの!?やったー!えっここイングランドなの!?パスポート持ってないのに!?おろおろしてた。久しぶりに人間らしい挙動をした。めっちゃ年上かなあと思ってたら意外と若くて外国人わっかんねえ…って顔をした。
押しに負けて助けた相手と事実婚状態になり子供も生まれるが根っこの望郷の念は消えることはなく、一度すべて投げ出して元の世界へ戻った。
生涯独身だったが、ふしぎと良縁に恵まれるようになり、貧していた生活を立て直し、両親のこともきちんと看取り、大病を患うこともなく、きょうだいの子や孫の姿にわが子を思い出しながら静かな晩年を迎える。
元の世界で天命を全うし、死んだと思ったらふたたびこちらの世界へ戻ってきていて絶望。ちょっと吐いた。しかも夫に元の世界まで憑かれてたらしく、恐怖で泣いた。
すべて捨てた自己嫌悪と罪悪感から夫の重たい愛から逃げ出せず、バカ真面目に受け止めるしかないため、全部知ってる子供たちからして「やさしすぎる」と許されている。
しかし、あまり裕福ではなかったけれど、親からまっとうに愛されていたため、子供のことも夫のこともまっとうに愛している。
家族が団結しているのも感性がまっとうなのもすべて彼女のおかげ。