「……どうした、炭治郎。」
「あ、義勇さん!」

うんうんと一人唸っている弟弟子の背中に声を掛ける。炭治郎は義勇に気付くとお久しぶりですと破顔した。懐っこい笑みに義勇も心持ち口角が上がる、ような上がらないような。

「それで何かあったのか?」
「あ、それはですね」

思い出したと炭治郎は先程の視線の先を指差す。そこには洗濯物を干す名前の姿。至って変わらない普段の光景に義勇は首を傾げる。

「実は名字さんから血の匂いがしてて。」
「血の匂い?」
「それで、いつも通りなんですけど時々、ほら」

洗濯物を干す所作の途中に下腹部を摩る仕草。

「お腹が痛むみたいで。治療してもらった方がいいと思うんですけど、隠してるようなのでどう声を掛けるべきか迷ってるんです。」

義勇さん、どうしたらいいでしょう?と無垢な双眸で見つめられた。

血の匂い。下腹部の痛み。名前は女性。これらに当てはまる事は月のアレだ。女兄弟がいればわかりそうだが禰豆子はまだだったのだろう。
義勇はどう説明すべきか考えた。まだ大人でも子供でもない炭治郎にどう説明するか。
長い長い沈黙でもちゃんと炭治郎は義勇の言葉を待っている。

「炭治郎、あれは月に一度の血祭りで、」
「え?!血祭りですか!!?」
「だから嫌われるんですよ、冨岡さん。」

その後突如現れたしのぶにより炭治郎は女性の体の事を聞き顔を青くしたり赤くしたりと大変だった。

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