「「あー、獪岳ーおかえりー」」
帰宅を出迎える挨拶に答える代わりに炬燵で溶ろける二人に眉を寄せる。
「なんで居んだよ。」
「善逸君に誘われました。」
「俺が誘いました。」
自身の恋人に訊ねれば二人仲良くほわほわお花畑にでもいるような物言いで。
退け、と獪岳は善逸を炬燵の一面から追い出す。
「はあ!?空いてるとこ入れよ!!」
「窓が近くてさみいんだよ。」
「ほんっと暴虐無人!」
「立ったついでに茶淹れてこいよ。」
「ああぁああー?!どんだけ人使い荒いの!!?」
「肉まんとあんまんその他、やらねえぞ。」
「ただいまお持ちします!」
がさりとコンビニの袋を見せれば、ぱっと台所へと姿を消した。二人のやりとりを見ていた名前はくすくすと楽しそうに笑っている。
「本当に仲良いですね。」
「…お前今度眼科に行ってこい。」
「似たような事善逸君にも言われました。」
兄弟似てますね、と更に笑みを深くするのに複雑な気分である。
「おい」
「ん?」
声掛けに首を傾げた後頭部を捕まえて唇を塞ぐ。触れるだけだが名前は顔を真っ赤にして自分を凝視する。初めてではないのにいつまで初心な態度に気分が良くなった。
「ぜ、善逸君いるのに…」
「野郎と二人きりになってんじゃねえよ。」
きょとんとした顔が徐々に破顔していく。
「ヤキモチ、です?」
無言のデコピンは肯定だろう。
「へい、お待ちー。獪岳これって何があんの?」
「肉まん、あんまん、ピザまん、あとチョコ。どれがいい?」
「えっ、先選ばせてくれるの?じゃあチョコ。」
「ほれ、肉まん。」
「なんでだよ。地味な嫌がらせするんじゃないよ。」
「本当に仲良いねー。」
「「良くない」」
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