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海の底にいた。
視界一面が青く染まり、遠くに水面が見える。
不思議と水の中にいると分かってからも焦りは生まれなかった。
私はただひたすらに下から上る小さな気泡と、揺れる水面をぼんやりと見つめていた。
どのくらいそうしていただろうか。
徐々に頭の中がクリアになっていくと同時に疑問が沸き上がる。
なぜ水の中にいるのに呼吸ができているのだろうか。
なぜ私は海の中にいるのだろうか。
悠々と泳ぐ小魚たちを横目に考える。
そうしてふわふわと水中をただよううちに理解したことがある。
この海は4つに分かれている。
世界を縦断する大陸とそれに対して垂直に世界を一周するラインのような海によって。
今まで生きてきた世界とは全く別世界の海の中に私はいる。
夢の中でこれは夢だと気づくように、自然と理解できた。
私は海に愛されている。