〈背景〉
此処は大きな時計塔がそびえ立つ、小さな村。
鬱蒼と茂る森の奥──居場所を追い出された者たちは放浪の末、不思議とこの村に辿り着く。
種族も年齢も異なるはぐれ者達が集う此処はいつしか、迷える牧人の楽園……
“アルカディア”と呼ばれるようになった。
そこにあるのは、ひとりの人間と、ひとつの魂の触れ合い。
〈配役〉♂1:♀2:♂♀2
角巫女 - Merrwarka / メルワルカ:♀
トゥーリア地区の守護砦でモルフィスの神託を受ける巫女。一見おしとやかだが、お転婆で茶目っけに溢れる。額から一本の角が生えている。桃色の長髪がチャームポイント。
鎧騎士 - Enzi / エンツィ:♂♀
モルフィスの守護砦に勤める給仕係。上半身は鎧を着ているため外見からは性別を判別できない。人型だが腰の辺りから翼が生えている。さっぱりとした性格。
魔術医 - Axia / アクシア:♂♀
名医として技量を持つ、年齢不詳の魔術医。医療での貢献と患者の安寧を常に第一に考えている。そのほかのことは疎かにするきらいがあり、気難しさが目立つ。
少女 - Olga / オルガ:♀
アルカディアの教会に修道女として従事する少女。小柄で実年齢よりも幼く見られることも多いが、本人は特に気にしていない。あっけらかんとした性格で、大抵のことをすんなりと受け入れている。誰にでも平等に接するため、人間・魔物の両方から好かれやすい。
人狼 - Ricardo / リカルド:♂
アルカディアで暮らす人狼。狼の姿に自由に变化することができるが、普段は人間の姿で暮らしている。目付きの悪さと口数の少なさ、188cmの図体により、相手に威圧感を与えがち。そんな無愛想な外面とは裏腹に、情に厚い一面がある。
角巫女N:異郷の果てのアルカディア。その村の近くのどこかに、神を
鎧騎士:メルワルカ。……メルワルカ?
角巫女:……あら、エンツィ。来てたのね。
鎧騎士:また読書に夢中になってたな。今日はどんな本を読んでるんだ?
角巫女:これよ。
鎧騎士:ああ、『ローウェンの歌集』か。俺もその詩は好きだ。冒頭なら諳んじれる。「彼女は神に仕え、秩序を愛し、光を願った。彼女が光を愛したように、」……ん?ちょっと待て。
角巫女:忘れちゃった?
鎧騎士:いいや違う。何か、音がしないか?それに焦げるような匂い……
角巫女:……そうだ、忘れてたわ!下でお菓子を焼いていたの。
鎧騎士:はあ!?
角巫女:焦げていないといいんだけど…!
鎧騎士:まずい、煙だ、行くぞ!
角巫女:……
鎧騎士:何してる。早く来い!
角巫女:えっ!?
鎧騎士:キッチンはどこだ?
角巫女:ええ、と……階段を下りて、2番目の通路を右に曲がって、3つ目の扉を開ければ…
鎧騎士:ありがとう、道案内を頼みたい。……その槍は?
角巫女:えっ?これ?
鎧騎士:そうだ。いるか?
角巫女:…いらないかも?
鎧騎士:そうだな。代わりにバケツを持ってくれ。もしくは水魔法の用意を…
角巫女:わかったわ。……、! そうだわ、エンツィ!
鎧騎士:どうした!
角巫女:会いに来てくれてありがとう。
鎧騎士:……。メルワルカ。
角巫女:なあに?
鎧騎士:どういたしまして。……なんて言うと思うか?
角巫女:え?
鎧騎士:悪いが今ゆっくり話してる時間はない。ゴホッ、こうしてる間に煙が…!出るぞ、俺の背中に乗れ!
角巫女:せ、背中!?え、エンツィの!?
鎧騎士:そうだ!早く!
角巫女:…、の、乗るわ。乗るけど、……その。
鎧騎士:何だ!
角巫女:……重いとか、言わないでね。
鎧騎士:〜〜っ、言ってる場合か!
角巫女:オッケー、乗ったわ!
鎧騎士:それじゃあ飛ばすからな!3、2、……
角巫女:……待って!
鎧騎士:今度はなんだよ!?
角巫女:こんな狭いところから出るの!?
鎧騎士:窓から出るって、さっき言ったろ!
角巫女:そうだけど、でも私…!
鎧騎士:1!しゅっぱーつ!
角巫女:飛んだことなんてぇえぇええぇ!?!?
(鎧騎士、角巫女を背中に乗せて飛び立つ。)
(間)
角巫女:はあ…はあ…
鎧騎士:はあ…はあ…ははっ…翼があって、助かった……
角巫女:はあ…ふふっ……そうね、エンツィ…貴方のお陰よ…
鎧騎士:そうだな、今回ばかりは……
角巫女:……?
鎧騎士:本当に死ぬかと思った。
角巫女:ふふっ。
鎧騎士:笑うところか。
角巫女:いいえ、……ごめんなさい、エンツィ。
鎧騎士:…まったく。幸い、消火が間に合ったからいいものの…あのまま書棚まで火が燃え移ったら大変だったぞ。おまえが大切にしてる本まで燃えちまったら、大好きな歌集も冒険の書も、もう読めなくなるところだったんだぞ?
角巫女:……
鎧騎士:メルワルカ?
角巫女:……エンツィ。
鎧騎士:何だよ。
角巫女:助けてくれてありがとう。
鎧騎士:……いいんだ。俺の仕事は、おまえを護ることだからな。
角巫女:……
鎧騎士:おまえが無事なら、それでいい。
角巫女:エンツィ…
鎧騎士:ケガはしてないか?
角巫女:ええ。
鎧騎士:どこも痛くない?
角巫女:大丈夫よ。
鎧騎士:よかった。本よりもお菓子よりも、おまえが一番心配なんだ。いつでもな。
角巫女:…そうだ、お菓子。
鎧騎士:ん?
角巫女:また作ったら、食べてくれる?
鎧騎士:ははっ。ああ、もちろん。だが今度は、失敗しないでくれよ。
角巫女:気をつけるわ。
鎧騎士:期待してるよ。
角巫女:どっちを?
鎧騎士:どっちも。
角巫女:ふふっ。
(間)
鎧騎士:あたしとメルワルカは、暇さえあれば一緒に過ごした。……そして、たしかに幸せだった。
人狼:……確かに?
鎧騎士:ああ、…。確かに。
人狼:わかった、続けてくれ。
人狼N:…そしてエンツィは、小さな告解室の中で、自分の犯した罪を明かし始めた。
鎧騎士:彼女の名前はメルワルカ。トゥーリアの守護神、モルフィスの神託を受ける巫女。彼女によってウィストルムの森、ひいてはトゥーリア地区の平穏は保たれていたんだ。信仰深い人々のために、そしてモルフィスの加護を受けるために、彼女はウィストルムの最深部にある
人狼:ほかに誰かいたのか?
鎧騎士:あたし。
人狼:ああ、アンタか。
鎧騎士:あたしは彼女の給仕係として、ずっと身の回りの世話をしてた。
人狼:随分偉い身分だったんだな。
鎧騎士:そう。トゥーリアは、厳しい格差社会でね。生まれつき身分が決まってるんだ。メルワルカはスート…いわゆる生きる国宝ってやつだよ。彼女は巫女の家系で、国を護る血筋に生まれたから、生まれてすぐに最上級の地位が与えられたんだ。……一方で、あたしはグース…階層でいうと、下から数えて一番目。
人狼:つまり、最下層か。
鎧騎士:その通り。そのうえジグハルグを信仰する家系に生まれたんだ。
人狼:ジグハルグ……?ジグハガルなら聞いたことがある。確か…破壊神の一人だったはずだ。
鎧騎士:よく知ってるね。そう。呼び方が違うだけで、どっちも同じ神様。ジグハルグは古典名称、いわゆる…正式名称ってやつかな。
人狼:世界聖典の中で、殺戮神に関する記述を前に読んだことがある。ただの伝承だと思っていたが…
鎧騎士:そうだね…中でも古典的な神様だし。いまどき、邪神信仰者は肩身が狭いよ。モルフィスを守護神とするトゥーリアじゃあ異端者扱いだし。権利なんてのも、無いに等しい。
人狼:……気の毒だな。
鎧騎士:やめてよ、同情しないで。ええっと…
人狼:リカルド。
鎧騎士:リカルド。アンタは
人狼:そうだな。厳密には、俺は
鎧騎士:見習い?
人狼:見習いじゃないほうは、今、留守にしてる。
鎧騎士:じゃ、リカルドは一人で留守番?大変だね。
人狼:……。話は終わりか?
鎧騎士:そうだった。……どこまで話したっけ?
人狼:…。トゥーリア地域は厳しい身分社会であること。モルフィスの巫女の名前はメルワルカ。彼女はスートで、アンタはグース。名前は……、まだ聞いてない。
鎧騎士:ああ、…あたしはエンツィ。
人狼:エンツィな。……よろしく。
鎧騎士:よろしく。
人狼:これから、アンタが人を殺した理由を聞くところだ。
鎧騎士:はは。そうそう、思い出した。それで……邪神信仰の一族だから、怪しい奴らとかが交渉にもよく来るわけ。「隣国を滅ぼしてくれ」とか、「国王を暗殺してほしい」とか。
人狼:薄暗い商売で生き延びてきてるのか。
鎧騎士:そう。ある時、こう言われた。「トゥーリアの信仰を滅ぼしてくれ」。
人狼:…信仰を?
鎧騎士:そう。トゥーリアは信仰深い地域だからね。すなわちそれは、人民意識の改革に等しい。
人狼:要するに、…
鎧騎士:謀反だよ。…レジスタンス連中からの依頼。
人狼:信仰を滅ぼすなんて。できるのか、そんなこと。
鎧騎士:うーん。まあ難しいかな。熱心な信者だらけだし。
人狼:なら断った?
鎧騎士:いや、受けたよ。
人狼:どうやったんだ。
鎧騎士:正攻法じゃ勝ち目がないのはわかってた。だから連中はこう考えた。トゥーリアの最高位に君臨しているヤツらさえ滅ぼしてしまえば、あとはなんとかなる。…“神託”を、利用しようって。
人狼:神託って?
鎧騎士:神様からのお告げのことだよ。隣の町と戦争を起こすべきか、結婚を受け入れるべきか。トゥーリア市民は、政治的なことから個人的な悩みまで、ご神託をもとに行動を決めてるんだ。巫女は神様からのお告げを、そのまま市民に言い渡す役目を担っている。
人狼:なるほど。伝達役か。
鎧騎士:そう、神様のお告げは絶対なんだ。そこでキーになるのが、巫女ってわけ。巫女を脅して、こう言わせればあたしたちの勝ちだった。「トゥーリアの民はただちに、モルフィス神への信仰を捨てよ」。
人狼:…なら、トゥーリア地方の信仰は滅ぼせそうだな。
鎧騎士:だから、塔に侵入して、あたしは出会い頭に剣を突きつけたんだ。命乞いなんて聞くつもりもなかった。……だけど、彼女の第一声に驚いちゃってさ。仕留め損ねちゃった。
人狼:なんて言われたんだ?
鎧騎士:…「あなたのことを待ってたわ」。
人狼:…待ってた?……どこかで会ったことがあったのか?
鎧騎士:いいや、初対面だったよ。給仕係のフリをしてたから鎧兜を被ってたし、顔も見せてない。扮装も完璧なはずだった。だから人違いだと思ったんだけど。それで…あたしは殺さなかった。何かが引っかかって。
人狼:何か?
鎧騎士:…気のせいかもしれない。だけど、メルワルカは、…殺しに来たあたしを見て、笑ったように見えたんだ。
(間。遠くに雨が降り始める音が聴こえる。)
鎧騎士:あ。……雨?
人狼:すぐに止むだろ。この辺りは、天気の移り変わりが特に激しい。
鎧騎士:だね。……それから、あたしは給仕係を偽って、塔に通った。メルワルカは、…小さい頃から、巫女になるための訓練をしてきたんだって。好きなものも食べられず、着たい服も着られず、ただずっと一人で塔の真ん中に閉じ込められて、神からのお告げを待ってる。…スートなのにさ、ワガママのひとつも聞いてもらえないなんて。そんなの最高級の身分だなんて言える?
人狼:……
鎧騎士:正直、グースと変わらないとあたしは思う。国のためだって言ってたけど、全然誇らしく聞こえなかった。あたしの気のせいかもしれないけどさ。
人狼:……そうだな。自ら望んだ人生だとは考えがたい。それならそれで、さっさと殺してやればよかったんじゃないか。
鎧騎士:……驚いたな。そういうことを進言するタイプの
人狼:勘違いするな。俺はあくまで、アンタの立場での話をしてる。殺しを正当化してるわけじゃない。
鎧騎士:わかってるよ。
人狼:…手っ取り早く任務を達成したいなら…メルワルカを殺し、巫女の遺言として「信仰をやめろ」と伝えれば終わる話だった。
鎧騎士:その通りだよ。……あたしは個人的な理由で、彼女を利用していたんだと思う。
人狼:個人的な理由?
鎧騎士:故郷に帰りたくなかったんだ。その為にメルワルカを生かしておいた。…メルワルカが生きている間は、帰らなくていいから。
人狼:……そうだったんだな。だけどアンタがメルワルカを殺したくなかった理由は、それだけじゃない。
鎧騎士:……彼女のことなんか、いつだって殺せる。
人狼:…神に誓えるか?
鎧騎士:……
人狼:今は告解中だろ。俺にまで、嘘を吐かなくていい。
鎧騎士:……。どうしてわかるの。
人狼:…耳が良いからな。
鎧騎士:そっか、じゃあ、嘘を吐いてもしょうがないね。…メルワルカのこと、…………好きなんだよ。たぶんね。
人狼:たぶん?
鎧騎士:曖昧なままにしておきたいんだ。……あたしはメルワルカのことを、好きになっちゃいけないから。
人狼:人のことを好きになるのに、権利なんか必要ないだろ。
鎧騎士:あるんだよ。あたしはグースで、彼女はスート。この身分の差は、どんな法律でだって覆せない。
人狼:身分階級のもとじゃ、一緒になれない?
鎧騎士:うん。本来、…グースとスートは、会話をすることすら許されないんだ。仮に両想いだとしても…嘘を吐き続けるのがあたし達にとって、一番良い方法なんだよ。
人狼:それでも、誰かにバレるまでの話だ。
鎧騎士:だからバレないようにしてたんだ。…まあ、でも、限界を迎えるより先に、本当のことを打ち明けてしまおうかと思ったこともある。あたしは善良な一般市民から選ばれた給仕係じゃなくて、騎士になりすました暗殺者だって、正体も目的も、全部バラしちゃおうかって。
人狼:だが、そうはしなかった?
鎧騎士:うん。だってそんなの、共犯者になれって言ってるみたいなもんじゃん。あたしは、メルワルカにまで罪を着せるつもりはない。
人狼:…
鎧騎士:本当のことを打ち明けたら、一緒に居られなくなるかもしれない。なら気持ちも関係も曖昧なままにしとこうってのが、あたしの出した結論。
人狼:その結果。…アンタはメルワルカを殺すことになった。
鎧騎士:えっ?ああ…違うよ、この血は、メルワルカのものじゃない。あの子を狙った刺客の…ほかのグースの血だよ。
人狼:そうだったんだな。じゃあメルワルカは?
鎧騎士:あたしが助けたお陰で無事。だけど、…これであたしは列記とした反逆者だ。もう故郷には顔向けできない。
人狼: これからどうするんだ?
鎧騎士:それはこれから考えるつもり。その前に、誰かに聞いてほしかったんだ。話すことで、冷静に考えられる気がしたから。…メルワルカとの付き合い方は、まだ考え中。
人狼:…一つ俺からいいか?
鎧騎士:もちろん。
人狼:メルワルカは、おまえの本心を知りたがっていると思う。
鎧騎士:本心?
人狼:おまえに嘘を吐かれていると確信しながら、何も言わずに一緒に居てくれている。そんな気がするが、それが必ずしも、彼女の本心だとは限らない。
鎧騎士:…メルワルカは、あたしの嘘を暴きたがってるってこと?
人狼:ああ。アンタはさっきメルワルカを利用していると言った。厳密には、彼女の優しさを利用してる、だな。彼女に窮屈な思いをさせてる可能性について、どう考えてる?
鎧騎士:……あたしは、この関係を続けていきたいだけなんだよ。彼女に迷惑をかけずに、一緒に居たい。…これは、身勝手なことなのかな?
人狼:…俺はメルワルカじゃないから、メルワルカの気持ちはわからない。…気になるなら、話してみればいい。
鎧騎士:……。不安なんだよ。正体をバラして、拒絶されることが。
人狼:……まあ、そうだな。
鎧騎士:ズルイのはわかってる。でも……メルワルカともっと違う出会い方をしていたら、あたし達はもっと幸せになれたのかもしれないって、…そんな風に考えちゃうこともあるんだ。
人狼:……俺は、…彼女も同じように考えてると思う。
鎧騎士:…うん。本当のことを打ち明けて、メルワルカがあたしを受け入れてくれたとしても……良い結末を迎えるために必要なものが、あたし達の間には、欠けすぎている気がするんだ。
人狼:だから、これからも嘘を吐き続ける?
鎧騎士:かもね。…すぐには、打ち明けられない。
人狼:そうか。だが安心しろ。…神はアンタの罪を赦した。今日、ここで告白をしたことで。
鎧騎士:……ありがとう。
人狼:外に出るか?
鎧騎士:…うん。
(鎧騎士、人狼と教会の外へ出る。)
鎧騎士:すっかり晴れたなあ。
人狼:少し、雨の匂いもするが。
鎧騎士:え、鼻も良いんだ。
人狼:まあ、自慢するほどじゃない。アンタは、少しは心が晴れたか?
鎧騎士:……うん。迷ってばかりだけど、ひとつ、話しててわかったことがあった。あたしはメルワルカを護りたい。…本当の意味で、彼女を護れるようになりたいんだって。
人狼:そうだな。我慢できなくなったら伝えてみろ。想い合ってるなら、いつかわかり合えるだろ。
鎧騎士:えへへ、うん。…そういえば、オルガはいつ帰ってくるの?
人狼:5日後だ。……オルガと知り合いだったのか?
鎧騎士:うん、オルガによく相談してたんだよ。メルワルカとのこと。
人狼:そうだったんだな。
鎧騎士:今日のことも、もしオルガに話してたら…きっと同じようなアドバイスをくれてたと思う。
人狼:同じような?
鎧騎士:一回、彼女と話してみたらって。……。何となくだけど、オルガとリカルドは、ちょっと似てる。
人狼:……似てるか?
鎧騎士:うまく説明できないんだけど、似た者同士っていうか。……とにかく、ありがとうリカルド。お陰で、少し楽になったよ。
人狼:なら、よかった。メルワルカにもよろしく伝えておいてくれ。
鎧騎士:そっちこそオルガによろしく。じゃあまた。
人狼:またな。…健闘を祈る。
人狼N:「似た者同士」という言葉を、俺はどこかで聞き覚えがあった。どこで聞いたのだったかは、…思い出せない。体格も、性別も、種族も違うが、オルガと俺が似ているとするなら、俺は、エンツィとメルワルカを救えただろうか。…その答え合わせの時は、ある日突然訪れた。
◆◆◆
『融和性アルカディア外伝 - エンツィとメルワルカ』2/2へ