ネタ帳

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◎進/撃の思いついたもの、最強設定…

「あぁ、そうか…君たちは新しく入ってきた子たちなんだね」

「はい!○○さんは、あのリヴァイ兵士長と肩を並べる"グリフォン"ですよね!?」

「え!?あ…えぇと」

顔を赤らめて興奮気味で詰め寄るエレンに○○はたじろいだように一歩後ろに後退する。

中性的な彼女は女性でありながら人類最強と名高い、リヴァイと同戦力と謳われるのだ。悠々と軽やかに宙を駆け巡って戦う彼女に付いた通名はグリフォン。

自由の翼を背負う調査兵団には無くてはならない存在だ。

そして唯一、上層部から全ての自由を与えられた兵士である。時と場合によってはそれは簡単に上からの命令を覆すことが可能。

それ故に調査兵団としては重宝されていた。

「エレン…その人から離れて。その人と一緒にいたらエレンにはあまり良くない」
「どういうことだよ!それ!○○さんに失礼だろッ!!?」

「ふ、二人とも喧嘩はよくないと思うよ…」

苦笑いを浮かべながら困ったように仲裁に入るが彼らには自分の声が聞こえていないようだ。



なんか、全然最強設定じゃないですよね。単にすごい人なだけだ←

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◎夜会

※途中で書くのをやめてしまったものです。メモに残っていたのでこちらに載せました。

「僕はやりたくない」

チラリと彼の方を見やれば、至極困った表情をしていた。

主の考えは時たま理解出来ない事がある。しかし、それを口に出すのは恐れ多い事だ。
一条は顎を撫でると暫し試案し、そっと口を開いた。

「李土様の仰ることは分かります。しかし、悠様も立派に成長されてます故……。純血の君には夜会には出てもらわねばなりますまい。しかし李土様もまだとなりますと___」

ギロリとこちらを睨みつけ、その色違いの双眸は底冷えのする冷たさを放っている。それでも長年彼に仕えた身、これくらいで退く一条ではない。彼の足下に跪き、私は頭を下げた。

「どうか、お考えくださいませ李土様。

悠様もきっと、我が君の勇士を心待ちにしていることでしょう」

「……」

(コイツ…悠をダシにしやがって。確かに俺はあの子に弱い、だけど流石にイヤなものはイヤだ)

あの手この手を使って自身を夜会デビューさせようと企む目の前の腐れ縁の一条当麻。

幼少期より共に育った仲だ、ヤツのことは目いっぱい理解しているつもりである。

「お前がそうまで言うとはな…僕は跡目から外れた見だ。次期後継者の悠が出ればいい。僕は必要ないだろう?」

(李土様…そうこられたか…)

互いに一歩も退くことがない応戦。これはもう、あの手を使うしかない!

「悠様!!」

扉に向かってそう叫べば、タイミング良くドアが開かれる。

コツっと音を立てて入ってきたのは___李土の弟である悠であった。いつも穏やかな人好きのする笑みを浮かべて入ってきた彼。彼が現れ、一条は一歩身を退く。
もうこれで私の勝ちは決まったも同然だ。

「李土様は夜会へお出でにならないと仰います。悠様からも言っては下さいませんか」
「お兄様が夜会、にですか…?たしか、まだ一度も参加はしてませんでしたよね一条さん」

「はい……」

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◎×進/撃 李土成主 

カーテンの隙間から溢れる燦々と輝く太陽光。それに目を細めながら、風によって少しばかり開いたカーテンを閉めなおす。ついでにバルコニーへ続く大きな窓も閉じた。

「それで、どうしてお前はここにいる?」

振り返り、いつも自分が寝転がるカウチへと視線を向ける。出された紅茶にも手を付けず、ただじっとカウチに足を組んで座る人物。

「それが分からねぇから、ここにいるんだろ」

(……おいおいおい)

こっちが質問したっていうのに、分からないと返されればこちらも分からない。ひじょーに困った。

まるで自分の部屋にいるかのごとく寛ぐ彼にはぁ、とため息を付いてしまう。だがしかし、この男は何者なのだろうか。いきなり人の部屋に現れたかと思えばベッドで気持ちよく寝ていた俺を蹴落とすし。

(意味が分からないッ)

それに大抵の者なら俺のことを怖がるはずだが。そんなこともせず、胸倉を掴まれて「ここはどこだ」と寝ぼけていた俺は頬を打たれた。種族関係なく、勝手に人の部屋に不法侵入してきて尚且つ部屋の主を脅迫するか…?

自身の力を使ってしまえば相手は人間、すぐに始末できるだろうと思っていた___。思っていたが、ヤツは思ったより強さを秘めているらしい。

互角にヤり合ってきたのだ。


「それでリースよ、ここはお前がいた前世とやらか…?」

「リース…?誰のことを言っているんだ、僕の名前は玖蘭李土…そのリースという者じゃない」
「それはどうでもいい…色違い野郎。さっさと、この世界のことを教えやがれ」

今、"色違い野郎"って言ったよな…!?今まで純血種である自分にそんな暴言を吐かれたことはない。

「それが相手に物を頼む態度ッ…うぁ!!!?」

リヴァイ、という男に足払いをかけられ柄にもなく尻もちを付く李土。相手が少しばかり力のある人間だと油断していたせいだ。

こんなところ、一条にでも見られたら末代までの恥だ…!

「少しばかり躾直さねぇといけねえようだなクソガキ」

パキリと拳を鳴らすリヴァイに見下ろされる李土。そのあとのことは言うまでもない___。

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◎東i京i喰i種混合 李土成主A

「すみません芳村さん…」

「どうしたんだい?カネキくん」

「いや、あの……」と言葉を濁す彼の視線の先。彼が何を言おうとしているかはこの場にいる者全てが分かっている。

「彼は玖蘭君だよ。グールではないけれど、ずっとここあんていくの常連さんだ」

「そうなんですか…?」

窓際の席でコーヒーを片手に本を読みふける青年。年齢は分からないけど、二十代のようにも感じるが十代に見えなくもない。

一番気になったのはその容姿である。

今まで見たことないくらいの美しさだ。テレビで見る芸能人も霞むくらいの。無表情で感情の無い、まるで人形の様。

その両目で日の光で輝く、赤と青の宝石。

一度見てしまえば視線が逸らすことができない。幸い、相手側は自分には気づいてなくてよかった。

「詳しくは分からないけど彼には色々事情があってね。ウタ君と一緒にいるんだ」
「芳村さん、それは語弊がある」

「うわ!!?」

突然背後から声がして金木が驚いて椅子から落ちそうになった。襲ってくる衝撃に思わず目を瞑るが、時間が経っても襲ってこない。

ゆっくりと目を開ければ。

「わっうぁあああ!!!ごめんなさい!!」

倒れそうになった金木を話題に上った張本人が支えていたのだ。目の前に差し迫る綺麗な顔に顔を赤らめ慌てて彼から離れる。

「…?変な奴だな、聞きたいことがあるなら直接僕へ聞け金木研」

「え、どうして僕の名前を…」

「馬鹿ウタに聞いた。うざったいくらいにお前の話題ばかり聞かされれば、さすがに覚えるさ」

「何かすみません」と自分は悪くないけど悪いような気がしてきて謝罪した。

「なんでお前が謝るんだ?悪いのは馬鹿ウタなのに…」

あのウタさんのことを馬鹿って…すごい人だ。

「金木研、お前は元人間らしいな」

すんっと彼から香る微かな血の香りに人間の臭いがするし。彼から放たれる気配も人間のそれだ。

「はい…いろいろあってこうなっちゃったんですけど…」
「そうか…お前の血から人間の臭いがしたから」

「玖蘭君、味見はだめだよ。ウタ君に叱られるだろう?」

「馬鹿ウタの話はするな。そもそも僕は血が嫌いだ」

芳村の言葉で、興味を失ったのか彼はつんっとそっぽ向き自分の席へと戻って行った。

「芳村さん、ウタさんのこと嫌いみたいですけど…?」
「嫌いなほど好きって言うじゃないか。ウタ君は彼のことが大好きでね…玖蘭君に何かあれば…。まぁ、カネキ君も気を付けなさい」

何かあったら一体何があるんだ…?

すごく不安になる金木だった。

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◎東i京i喰i種混合 李土成主

「ねーぇ李土ちゃん、きみいっつも仏頂面でつまんない」

制作中のマスクを傍らに置き、椅子ごとくるりと回転してこちらを見るウタ。その視線に映るのはソファでうつ伏せになり、本を読み漁る年齢不詳の青年。

話しかける彼の言葉を無視して李土は本を読みふける。

関心を持ってくれない彼に対し、ウタは心底不満げに口を尖らせた。

「ひどいな〜無視しないでよ李土ちゃん」

「……」

パタンと本を閉じるとテーブルに投げ置く。はぁ、と息をついて彼は体制を変えて座りなおした。こういう時のアイツは厄介だからだ。

あまりに執拗で、邪険にすれば逆に牙を剥いて来るし。その言葉通り牙を剥くのだ。

ウタはモノづくりが好きで細かく繊細な作業を得意としてるくせに、"食事"の時はそうじゃない。

「ぼくお腹減っちゃったからね?」

「ハァ……毎回、お前の餌にされる僕のことも考えろ馬鹿ウタ」
「いいじゃん、きみって僕たちグールより早く再生するんだし。痛覚もそんなにないでしょ」

可愛くおねだりしても無駄だ。何故かずっと、初めて出会った時から一緒に着いて来る腐れ縁?のコイツにイラつきながらも仕方なく、李土は自らの袖を捲ると右腕の肘を左手の鋭い爪で切断する。多少痛みはするがそこまでじゃない。

問題なのは流血だ。噴水のごとく大量の血を噴き出すから毎回グロい光景が目の前に広がる。

切断した己の腕をウタへと投げつけ、自分は貧血気味になりながらも部屋に常備しているタオルで止血。

「あとでぼくの血をあげるから」

彼の言葉に、ギラリと李土の両の色違いの瞳は赤く輝く。こればかりは仕方ない。ヴァンパイアの性だから。

そして部屋を汚さない為と心の中で言い訳をして、気持ち悪い咀嚼音をバックに俺は浴室へと逃げた。

誰だって自分の体の一部が喰われる光景なんて見たくないだろう。

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