互いに想い合う
「あぁっよかった!本当によかったよー!!」
「ラビ、記憶が戻って本当によかったな!!」
「へへっ…みんな、ありがとー」
船に戻ったローとラビ。彼女の記憶が完全に戻ったことを確認し、クルーたちに報告すると皆は歓声を上げて喜び始めた。
その中心には勿論、当の本人であるラビの姿がある。
「もうラビがあのままだったらどうしようって不安だったんだよ〜」
「もうベポってば」
「お前は船長の荒れ具合を見てねェからそんなこと言えるんだよ!」
「…ローがどうかしてたの?」
「酷いも何もねーよ!だって船長、」
「俺が、何だって?ペンギン」
「!!せ、船長…っ」
「まぁまぁ!キャプテンも落ち着いて〜。せっかくラビが元に戻ったんだし。宴でもしようよ」
「宴!?わーいっ私歌うー!」
ベポの口から出た宴の一言に一気にテンションを上げるラビ。きゃっきゃっと一人騒ぐラビに、ローも怒気が削がれたのだった。
その日の晩は、話どおり宴を開くこととなった。
「ひゅ〜ラビ!歌え歌え〜!!」
「うんっ歌う歌うー!」
「いや、その前にラビの踊りが先じゃね!?」
「勿論踊りもするーっ」
大好きな歌と踊りを皆からのリクエストから、好きなだけ出来るラビ。その姿から、ラビがどれだけ嬉しいかが見てとれる。
「ロー、ロー!」
「なんだラビ、記憶戻して早々騒がしいやつだな」
「いいからっ!ローもちゃんと見ててっ!!」
「見てやってるだろ?」
「本見てるじゃないっ!」
もうっ…などとローに対し、文句を口にするラビ。それもそのはず。彼女が歌ったり、踊ったりする姿を誰よりもローに見てほしいからである。
「……ねぇねっ、ロー!」
「なんだ」
「私が記憶なくしちゃったとき…ローは寂しかった?」
ちょこん、とローの隣に腰を下ろすラビ。不意の問いかけにローは少々驚いたようで目を開かせた。
「さぁな」
「…むっ」
「けど、からかうもんがなくなってつまらねェっちゃつまらなかったな」
「…!…私、ローのペットじゃないんだけど…」
「玩具だろ?」
「どっちも嫌!」
ムキになって声を上げるラビにローはフ…と口元を緩めた。
「もし、私がローなら…寂しかったよぅ…」
「は?」
「だって、ローに私のこと忘れられたら…寂しくて、いくら歌ったり踊ったりしても、聴いてくれる人が…ローがいなかったら全然楽しくないもん…!」
「…お前、」
「ローがいるから私は、安心して歌ったり出来るから…」
本音をぽろりと零すラビに正直驚きを隠せなかった。そこまで彼女が自分のことを必要としているだなんて思ってもいなかった。
「…俺のこと忘れた張本人が言うことかよ」
「う、うぅ…!」
「…まぁ、いい。次は忘れねェようにしっかりと教えこんでおけばいい話だ」
「教え、こむ?」
「体に」
次の瞬間、ラビはローの肩に担がれた。
「ひゃうっ!?」
「…おい、今から部屋に入って来た奴はどうなるかわかってんだろうな?」
「「「「「あ、あい」」」」」
「いっいやー離してェェ!!」
「安心しろ、今晩は初めてだから"それなり"に大目で見てやる」
「う、うわーんっ!どうしてこんなことにーっ!?」
互いに想い合う
(結局こういうことになるんだなー)
(つーか、今までよく船長手出さずにいたよな)
(ほんとだな)
(ロー…大好きっ…!)
(…俺は、愛してる…)
終わり