願いはそばにいて。
『…琥珀』
ギンちゃん。
『琥珀』
ギンちゃん!……どうしたの?どうしてそんな悲しそうなお顔しているの?
『堪忍な、琥珀』
待って…待って!
琥珀を置いて行かないで。琥珀をひとりぼっちにしないで。
『…さよなら』
「ギンちゃん!!」
そこで、目が覚めた。琥珀の体にはびっしょり汗が浮かんでいた。
乱れた呼吸を整えながら、琥珀は寝転がっていた体を起こし、一息つく。
「ギンちゃん……」
大好きな人の名前を呟けば、自然と溢れ落ちていく涙。
ポタポタ、と雫がシーツを濡らすが、そんなの気にならなかった。
「…ギンちゃん…ギンちゃん……っ」
どうして琥珀を置いて行ってしまったの。
どうして一緒に連れて行ってくれなかったの。
ギンちゃんがずっと一緒にいてくれるなら。
「…琥珀は、何でもよかったのに…」
ギンちゃんが琥珀にとって全てだったから。
「…ギンちゃんに、会いたいよぉ…」
ねぇ、乱ちゃん。乱ちゃんはギンちゃんが敵になったって言ってたけど、琥珀にとってはギンちゃんは敵じゃないよ。
琥珀にとっては出会った頃からずっと一緒。
琥珀の一番の味方はギンちゃん。
…だから、ごめんね、乱ちゃん。
今度は琥珀が乱ちゃんを悲しませちゃうね。
ごめんね、乱ちゃん。ごめんなさい。
だけど、琥珀、ギンちゃんが大好きだから。
ギンちゃんと戦うなんて、むりだよ。