紅い月Honey


はじめての経験


女の子の部屋に入るのなんて初めてに等しい。
女の子の格好をしていると言っても、今まで友達なんて出来た事がない。恋人も無い。

テーブルの上に料理が所狭しと並んでいる。
「チンジャオロースと白いご飯と豆腐のお味噌汁とほうれん草のおひたしと麻婆茄子と…」
「美味しそうですね…」
「保存が効かない物ばかり作っちゃって…」
「あの…いただきます!」
手を合わせて、箸を手に取る。
小皿に移し、一口食べると美味しさが口の中に広がる。
「凄く美味しいです!」
「良かったぁ♡また、食べに来てくださいね?」
「あ、その時はボクも手伝います!材料費とかもお支払します!」

ある程度食べ終わると、流石にお腹がいっぱいになる。
「ちょっとは、冷蔵出来るので…明日のお弁当にでもします。」
「ふぅ…ごめんなさい全部食べきれなくて」
「いえ!とても助かりました!」
「それであの…恥ずかしいのですが…ボク、独り暮らしで少し寂しいみたいなので…寝る前まで一緒に居たいです…」
「どうぞ、寛いでてください。」

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