「リヴァイくん、1つだけ絶対約束して欲しいことがあるの」
体を離し、リヴァイの先程より穏やかになった表情をジッと見つめた。
「私が仮に居なくなってもその時はぜったいにリヴァイくんと離れたいとか・・嫌いになったとかじゃないから。それだけは信じてほしい」
「じゃあずっといるってこと?」
「う、うーん」
なんて言えばいい感じに伝わるだろうかと、なまえは頭を必死に働かせた。
本音だけを言えばリヴァイと一緒に居たい。だけどなまえがいる事で物語がどう変わってしまうかと、いつこの夢のような世界が終わって日本に帰ってしまうかも分からない。
「・・・」
「いや・・、ほら、また悪い人に捕まったりとか事故って死んじゃうとかはあるでしょ?」
「俺がいるからそんな事起きない」
確かに毎日の送り迎えと護衛のおかげによって、よっぽどの事がない限りしばらくは襲われる事は無いだろう。
ありのまま伝えられたら楽だろうが、伝えたところで頭がおかしいと思われるだけだ。
だがずっとここに居れると確証は無い現状の中、リヴァイを思いがけずに裏切ってしまう事はなまえにとってなんとしてでも避けたかった。
「〜ッ、とにかく、私が居なくなってもリヴァイくんは何も悪くないし!私がリヴァイくんを嫌いになることは一生ないから!」
「何がいいたいの?」
「うっ」
万が一明日リヴァイくんと離れ離れになる事になって、伝えたい事はなにかあるかと考えれば、なまえが思いつくのは一つしかなかった。
「・・・・、まあ私がリヴァイくんのこと、一生大好き!って事だけ分かっててくれたらいいや」
えへ、と少し恥ずかしそうにいたずらっ子のように笑ったなまえに、リヴァイの胸がどくりと心が揺さぶられた気がした。
そう会話をした次の日、なまえは姿を消した。
いつも通り酒場まで送りとどけて帰りを待っていたが、店主が血相を変えながら慌ててリヴァイのもとへ“なまえが居なくなった”と伝えられた時は目の前が真っ暗になった。
すぐに気付かなかった店主を怒るべきだったのか、守ると誓っといて簡単に失った自分が悪いのか、ただ全ての事が嫌になり、どうでもよかった。
なまえが居なくなってから暖かく明るい毎日から変わり、リヴァイには暗く見える人生は残酷にもあっという間に過ぎ去っていった。