17

時が止まったようだった。

リヴァイの瞳が驚きから徐々に見開き、なまえから決して視線を外さなかった。
共に過ごしていた時よりも美しく、大人っぽくなっているが間違いなくリヴァイが探し求めていたなまえだろう。

まるで世界に2人しかいないように少しの間見つめ合った後、リヴァイは集まっていた目の前の兵士達を強い力で掻き分けた。

「リヴァイ兵長ッ、急にこの女性が」

「おい、どけッ」

と焦ったような急いでいるような、リヴァイのただならぬ雰囲気に皆邪魔しないように一歩距離を置いた。

なまえのすぐ目の前でぴたりと足を止め、視線を近付ける為にリヴァイも片足を膝付きしゃがんだ。

「・・・」

「・・・」

無言で見つめ合う時間が、たった数秒なのにとてつもなく長く感じた。


「なまえなのか・・・・?」

小さく消えてしまいそうな声で呟いたリヴァイはなまえの右頬にその存在を確かめるようにゆっくりと触れた。


「リヴァイ、くん」となまえもまた震える小さい声で名前を呼んだ。

まさかまた本当に会えるとは。あの時のように地下街の小さなリヴァイではなく、既に“リヴァイ兵長”である。
お互い何年も歳を取ったその様子だが、感動の再会に胸が震える気持ちだった。



会いたかったと声に出そうと口を開くも、声に出す前にリヴァイに強く抱きしめられた。

「・・!」

周りの兵士がザワリと一気に騒ぎ始めたのが聞こえた。

「「「!?」」」

あの女性との噂が一切なかったリヴァイ兵士長が、突如現れた見知らぬ女性を迷い無く抱きしめているその様子は、誰もすぐには理解できなかった。

「おい、あのリヴァイ兵長が・・抱きしめてないか?」

「マジかよ誰だ?あの女」

ひそひそと話されなまえへ好奇の視線が寄せられる。なにがどうなっているのか、あの女は誰なのか、どんな関係なのか、聞きたい気持ちはこの場にいる全員あるだろうが今のリヴァイに質問できる勇気は、普通の人ならばないだろう。

「え!?リヴァイ兵長!?この女性は・・?」

そんな中目を見開き心底不思議そうに尋ねるエレンの質問も耳に入ってこないのか、リヴァイは答えずただ目の前のなまえを抱きしめた。
なまえもまたリヴァイから伝わる体温を感じながら、リヴァイの背中へとするりと腕を回し力を込めた。




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