06.些細な優しさに揺れる
どうもなまえとオルオはリヴァイ好きという折り紙付きのそれは、お互いを牽制しあう事がしばしばある。
そんな2人にリヴァイはもう慣れたのか、あまり反応はしない。
「それより兵長!なんで明日一緒に訓練じゃないんですか・・!?兵長いないとがんばれません!」
「俺はやらなきゃいけない書類が残ってるからな、午後には合流する」
「馬鹿野郎なまえ!兵長は忙しいお方なんだよ。文句言うなまったく!」
「午前中まるまる会えないなんて・・ッ!」
兵長の近くに居たいのに!となまえが嘆けば、オルオに「我儘言うんじゃねえ!」と注意されるので、なまえは口をとがらせる。
しばらくすると、がたりと席を立ち上がったオルオはどうやら食べ終わったらしい。
「俺は先に部屋戻ります。兵長、お先に失礼します!」
「ああ」
カラになったトレーを持っていき、そんなオルオになまえは「また明日ね」と声をかけた。
「そういえば兵長!お昼のあと女の子から手紙もらってましたよね!・・あれ、ラブレターじゃないですよね?!」
お昼の光景が鮮明に思い出され、なまえは興奮気味にリヴァイへ問いかけた。
リヴァイのかっこよさから、ライバルはごまんといるだろうと考えているなまえには気が気じゃなかった。
握りこぶしを作っているなまえに比べ、リヴァイは動じずに紅茶を啜った。
「・・・」
「まさか・・・・・・沈黙は、肯定ってことなんですか、?」
眉をこれでもかと下げてしょぼくれてるなまえにリヴァイはゆっくりと話した。
「あれは・・・エルヴィンへの手紙だ。今日はエルヴィンが留守だったからな」
そう告げたリヴァイの言葉を聞いて、先程とは比べ物にならないほどなまえは顔を輝かせた。
「もう!もったいぶらないでくださいよ!!」
良かった、と連呼したいところだがそうすればうるさいと怒られるだろう。
なまえは密かに喜んでいるつもりだが、その緩んだ顔を見れば嬉しそうなのが誰が見ても丸わかりだろう。
「なまえよ。口を動かすのもいいが手をあまり休ませるな」
「え?あ、はい!」
リヴァイに言われなまえがちらりと周りを見れば、もうほとんどの人は食べ終わり部屋に戻ったらしく、数えられる程度しか残っていなかった。
そんな食堂を見て、なまえは焦って自分の食事へと手をかけた。
「あれ、兵長」
リヴァイの手元を見れば、もう食事は済ませているようで、何も乗っていないそのトレーを見れば完食しているのは一目瞭然だ。
なのに部屋に戻らないリヴァイになまえはきょとりと目を丸くした。
「なんだ」、と紅茶を飲み視線を落としたリヴァイになまえはにんまりと口角を上げた。
「えへ、なんでもないです!」
もしかして自分が食べ終わるのを待っていてくれているのか、その考えが思い浮かべるとなまえが笑顔になるのは時間がかからなかった。