01
「「「彼氏ができたぁ〜!?!」」」
今まで一緒に過ごしてきた中で1番の大声を聞いたのではないか、となまえは思わず耳を塞いだ。
「おめでとう!・・でいいんだよね?」
「おい・・兵長はよかったのかよ」
「なまえは騙されやすいからな」
「脅されてるんじゃねえか?」
と各々言いたいことを直球に伝えてくるのは同期である104期のみんなである。
きっとここにいる全員が思っているのは“リヴァイ兵長はいいのか?”だろう。
それもそのはず。
事あるごとに兵長!兵長!とまるで赤子のように後ろをついて行くその様子は誰もが目撃した事があるだろう。
「お前・・それでいいのかよ」と、一際真剣に聞いてくるのは、この中でもたくさん相談相手になってくれたエレン。
初めの頃こそは、あの暴力的な奴を・・?と怪訝そうに見つめてきたが、今では兵長に対して確かな信頼を築いているエレンだからこそ、今ではたくさん応援してくれていた。
「うん、ほら・・最後のチャンスにってドキドキボディタッチ作戦も全くむりだったし。叶わない恋を追いかけてるのも、ね?」
「あーあのなまえがトマトみてえに赤くなりながらやったやつな」
「あれはもはや成功だったんじゃねえのか?」
「むりだろ、なまえの経験的に」
「もーうるさい、あれは恥ずかしいから忘れて!とりあえず、私は次の恋にいくの」
ぷりぷりと頬を膨らますなまえのその様子に誰も咎める気力もなく、誰かが鼻で笑う音が聞こえる。
「でも相手は憲兵だろ?なんて名前だよ」
「・・言わなーい」
「はあ?!散々兵長兵長って聞かせといてそこは言わねえのかよ!」
「だって恥ずかしいじゃん!絶対みんな見にくいでしょ」
とじろりと睨みを聞かせるなまえに、否定できないと口を閉じた。
「とにかく!私は新しい恋に行きます。追う恋から追われる恋へ」
ふん!と胸を張って意思表示するなまえに、アルミンは「たしかに。女性はそっちの方が幸せだって言うよね」とぎこちなく微笑んだ。
「お前それ・・まだそいつの事好きじゃねえって言ってるようなもんじゃね?」
「うわーなまえ・・」
「最低です・・」
「うっ・・この後すぐ好きになるんだもん」と、今度はしおしおと悲しそうに目を伏せるなまえは、まるで妹のように同期に思われていた。
そんななまえが自分の幸せのために動いたと思えば、協力しようと思うのが普通である。
「ま、頑張れよ」とそれぞれの励ましとエレンからのデコピンを貰いながら、夕飯は終わった。