05
早く別れなくちゃ、と頭では分かっているものの勇気がなく伝えられずずるずると月日は流れる。
そしてその分1日1日一緒にいればいるほどどんどんとシャンクスへの恋心は生まれていった。それもそうだ、あんな完璧な男前に毎日のように愛を囁かれ、まるで最愛の女のように大事に大事にされればどんな女でもメロメロになるだろう。
今までは尊敬する男前な船長、だったのに、今では愛してしまっている。
毎日されるキスが、敵襲だなんだでされない時は物足りないし、私の部屋に泊まりたいとお願いされていたのを何度も断っていれば、「なまえの気持ちが固まるまで待つ」とホッとしたのも束の間、誘われないでシャンクスが自室に帰っていくのを寂しく見つめてしまっているのだから重症である。
「どうした、寂しいのか?」
「うるさい」
「はは、じゃあまだそんな眠くもねェし‥もう少しだけ居てもいいか?」
「‥うん」
「なまえが寝れるまでいてやるから。‥なんなら寝かしつけてやろうか」なんて笑いながらトントンと指を動かすシャンクスの心地よさにうっとりと瞼を閉じた。
別れたくない。始まりこそ最低だったが、今は本当に本当に大好きだ、それでもたまにどうしようもなくこの関係がシャンクスにとって偽りだと考えるととてつもなくつらくなるときが来る。なんてぐるぐると考えていれば、自然と睡魔で瞼は暗く閉じ、唇に落とされたキスはもう感じられなかった。
久しぶりに島へ上陸するらしい。
はしゃぐ皆んな横目に、シャンクスが2人でご飯でも行くか、と誘ってくれたが久しぶりの島だし、いつも通りみんなで酒場に行こう!と伝える。
「本当に2人きりじゃなくていいのか?」
「うん。みんなで初めての島で飲むの、楽しくて好きだよ」
「それならいいが」
この島にいるうちにシャンクスに別れようと伝える予定だ。下手に思い出してつらくなってしまうような思い出はもう作りたくはないからこそデートの誘いは断った。
それでも名残惜しい気持ちは充分にある。背の高いシャンクスに、少しだけ屈んでもらうよう腕をぐいぐい引っ張って、シャンクスの頬を掴んで初めて私から唇を重ねた。
「ーッ初めてだな、なまえからされるの」
「うん、なんとなく」
「なんとなくじゃなくて待ってるから今度からしてくれ」
「ええーー」
どうかもう少しだけこの関係でいさせてください