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「なにしてるんだい?...早くしなくちゃみんな食べ終わっちゃうよ」
いつまでたっても部屋に入ってこない2人を案じてアルミンは扉を開けた。目の前で行われてる2人の様子を少しに不審がりながらも中の様子を伝えた。
早くみんなでご飯食べようよ、と伝えようと来てみれば、エレンとなまえの言い合っている声が聞こえた。
またか、と苦笑いしながら声をかけばエレンが嬉しそうにパッと顔を上げる。
「おぉアルミンいい所にきたな、ちょっと手伝えよ。なまえが傷見せたがらねえんだ」
「?なまえが?」
訓練が終わった時にそこまで目立つ酷い傷ではなさそうだったから、心配かけたくないからといった理由でこんな長引く訳がない。
アルミンは不思議そうになまえを見つめた。
「ア、アルミン!!私は全然二の腕なんて痛くないから、って言ってるんだけどエレンが!」
エレンがアルミンに手伝いを要求したが、なまえとしてはいらない協力だ。
どうか察してくれ、そんな思いをかけてアルミンへと力を込めて視線を出す。怪我はここだよ!?と怪我した部分を手で指をさして、アルミンへと訴えかける。
するとアルミンはなまえの行動の理由を考え少しだけ止まったあとに小さく「あぁ、」と納得した。
「エレン、なまえはさっき医務室に行ってきてたみたいだから大丈夫だと思うよ。」
「なんだよ医務室行ったのか?」
「そう、そう!医務室行ってきたからほんとに大丈夫!」
アルミンはさも当然だというようにさらりと嘘をついてくれた。
まさか医務室なんて行ってきて無いが、咄嗟にこんな言い訳を考えてくれるアルミンに感謝しかない。緩められたエレンの手に安堵のため息を吐いた。
「それなら早く言えよななまえ」
「ご、ごめん...」
呆れたようにジトりと視線を寄越すエレンの目が痛くて思わず縮こまる。
なんで怒られているのか、エレンがすぐに解放してくれたら済む話だったのに、と心の中でちょっぴり毒づく。
「ったく腹減った。.....それで、傷は大したことないって?」
「あ、...うん。すぐ治るって、言われた気がする!」
「そうか!良かったな、」
今日は行っていない医務室の話題に、なまえはしどろもどろになりながらも必死に頭を働かせた。
継ぎ接ぎながらもその返答に、エレンが口角を上げて笑えば、なまえのほんの少しだけあったエレンへの不満は吹き飛んでしまった。
「心配してくれてありがとね」と照れながら言えば、「気にすんな!」とニッと眩しい笑顔になまえの頬が緩んだ。