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「あはは、ありがとう。優しいねライナー」
「いや別に気使ってるとかじゃなくてな、」
「なんかそう言ってくれただけでもちょっと楽になったかも、...」
先程から何度も言ったがもう一度お礼を言えば、ライナーは困ったように「何もしてないだろ」と、困惑した。
「あーー、その‥‥なんだ」
ライナーは数日前の男部屋での事を思い出していた。
自分や周りからのアドバイスをエレンに吹き込んでから、エレンはどうもなまえに接触しなくなった。まさかとは思うが自分のせいじゃないだろうか、そう考えればなまえのその悩みは放っておけない。
「エレンになんか言われたとかはないのか?」
「なにも言われてないよ。ふつうに喧嘩したとかもないし」
「そうか...。じゃあアルミンからは?」
「アルミンにも特に...ふつうに話したくらい」
ふむ、と顎に手を当てて考え事をしているライナーに「てかなんでアルミン?」と首を傾げた。
「あいつら仲良いだろ?アルミンも何かあれば知っているだろうし」
「たしかに」
いつにも増して真剣な顔をして質問してきたライナーになまえは少しだけ戸惑いながらも1つずつ答えていった。
「ライナーって、すごいちゃんと相談乗ってくれるんだね...」
「え?あ、ああ...。いや、まあな」
自分達のせいでもあるからな、とライナーは心に思ったが口にすることは無かった。
これを伝えたところでなまえに怒られるか、嫌がられるか、はたまた泣かれてしまうのではないかと。
そんなライナーの気持ちは知らずになまえはただ単純に、真剣に相談に乗ってくれているライナーの好感度がめきめきと上がっていた。
「とりあえず...そうだな。あと数日待ってみるといい、絶対エレンから話しかけると思う」
「なにそれ、どうゆうこと?」
「いや...まあ確証はないが、そんな気がする」
意味がわからずにライナーを見つめれば、自信があるような、見据えてるような瞳になまえは驚いた。
「そ、そう。.......じゃあライナーのこと信じてみるね」
まさか、と言いたいところだったが、適当に言っているわけではないライナーになまえは笑い飛ばすことは出来なかった。
ただ、もしかして何か知ってるの?といった言葉が口から出かかったが、 怖くて聞けずに今日の夕飯のカレーが出来上がった。