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ワンルームのこじんまりとした年季の入ったこの小さな小屋。
机と小さなランプがあるだけの余計なものは何も無く殺風景で、がらんとしている。1歩踏み出しただけでギシリと壊れそうな音が鳴る。

イスなんてものはないので、壁に寄りかかって座ると、「足は大丈夫か?」と眉をひそめながらエレンはなまえの隣へと腰をかけた。

「うん、前と同じくらいだからたぶん軽傷だと思うんだけど...」

「そうか、良かった」

自分のことのように、ホッと息をついて安堵の表情をしたエレンになまえは心底申し訳なくなった。

「ごめんねエレン。巻き込んじゃって、」

「別にそんなこと気にすんな。無事だっただけで良かった、...お前抜きでマルコの班が帰ってきた時はまじで焦ったからな」

そう苦笑いしていったエレンになまえは先程会った時のエレンを思い出した。必死に探してくれたことなんて明らかで、それを思うだけで心がじんわり暖かくなる。

いつもエレンは自分が怪我やピンチの時に駆けつけてくれる。大事に思ってくれてるのかな、と自惚れてしまうほどのその行動になまえは気恥しくなった。

きっと1人で探しに来てくれたエレンは待機命令に背いただろう。怒られるであろう未来が安易に想像つく。そうしたら教官に言おう、エレンが来てくれて助かったことを。

「ね、エレン。来てくれて本当にありがとう。...エレンがいてくれてよかった」

「...おう」

今まで避けられて悩んでいた事なんて頭から抜けさっていた。ただ、エレンへの愛しさに身を委ねて、自分より少し高い位置にあるその肩へと頭を預けた。

シン、と静まり返っているこの部屋になまえとエレンの呼吸音だけを感じた。
決して気まずい空気なんかではなく、もはや心地よいこの空気になまえは目を閉じていた。

すると、ふと思い出した出発前のエレンの言葉がなまえの脳裏をかすめ、頭を肩から離した。

「そういえば、今日の夜の話ってなんだったの?」

「あ、ああ...いや、」

歯切れが悪いエレンの反応になまえは首を傾ける。
数分の沈黙があった後、エレンはなまえをじっと見つめた。

「...」

「...」

「なに、なんか言いづらい感じなの?」

「え、あー」

困ったように視線を逸らすエレンになまえは何を言われるのかと、少し身構える。
するとエレンがため息をはいたあとに、なまえの目を見つめて口を開いた。

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