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奥から見えるエレンに反応し、下に視線を移すもエレンから呼びかける声が聞こえる。
「おいなまえ」
絶対にエレンと顔を合わせたくない、と視線を近くのサシャへと送り助けを求めるように話しかけた。
「ね、ねえ!サシャ、今日の夜のパン半分あげようか」
「ええ、ほんとですか!!ありがとうございます!!太っ腹ですねなまえ!」
「あはは」
思いがけず自分のパンが無くなってしまったが、エレンはというとミカサに引っ張っていかれ居なくなったので安堵のため息をついた。
ありがとうミカサ、と居ない相手に心の中でお礼を伝える。
あれから3日たった。あのエレンとの課題の時の事を思い出せば、必然的に顔がちょっとだけ赤らむ。どうしてもあの大きな目を見ればこの前のことがフラッシュバックされてしまうだろう。もはや今も少しだけしているが。
そんなことでなまえがエレンを避けるのは心の防御本能だろう。
なまえは極力話したくないが、エレンはそうでもないらしく、幾度なくなまえに話しかけてきた。その度避けてしまうのはこの際しょうがない。
「本当にいいんですか?最近貰ってばかりで...」
「うん、いいよ。食欲がないから食べて」
「そうですか...じゃあお言葉に甘えて!!」
「どうぞどうぞ」
「わーい!」と大声で喜ぶサシャを横目にスープをちまちまと飲んでいく。
エレンを避ける口実に思わずサシャへと話しかけてしまったが、食欲がないのも事実なわけで、有難かった。この奇妙な気持ちに思わずはあ、とため息をつけば「ため息つくと幸せにげるぞ」と上から声をかけられた。
「ユミル...」
「なあお前なにそんなに悩んでんだ?このユミル様に話してみ?」
「...なにその顔」
心配している、というより面白がっているというのがお似合いだろうユミルの顔は口元が緩みまくっている。
「まあまあ、話してみれば案外楽になるもんだろ?相談にのってやるよ」
そのままなまえの隣に腰をかけ、ご飯を食べ始めるユミル。
もちろん誰かに話してしまいたい気もするが、人選は大事だ。仮にここでユミルに話してしまえば明日から大変なことになるだろう事は容易に想像ついた。
話を聞いてくれるというのは有難いが、「悩んでません!」と突っぱねた。
そのまま諦めてほしかったが、ユミルにはなんの効果も無いらしい。