夢野先生と人魚
「ふむ、つまり小生に会うために声と引き換えに脚を手に入れたと。なるほど。えぇ、えぇ。貴女のことは覚えていますよ。わざわざ尾鰭を引き摺って家の玄関までサインを求めて来られた方は貴女しかいませんからね。あの時はすみませんね、水浸しで血塗れになってたので仰天してしまいまして。あの後警察が来て大騒動だったんですよマンションの廊下血塗れだったので。・・・はぁ、だから脚を手に入れたと。貴女大胆ですね。最近海が汚くて住めたもんじゃないから人魚辞めたかった?環境問題は深刻ですね。
ん、・・・へぇ?、脚を手に入れたはいいが3日以内に私と結ばれないと泡になって消えてしまう?そうですねぇ、今お付き合いしている方もいませんし。貴女と恋人になっても構いませんけれども。はいはい、それは僥倖。・・・んっ、」
「・・・ぷはぁ、キスしちゃえば声も戻るの。」
「貴女の物語ハッピーエンドまでジェットコースターって感じですね。・・・まぁいい、その取り戻した声で愛を囁いててください。僕にだけ。」
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