夢野先生と恋文

彼女から渡される恋文。
丸っこい文字で、稚拙な表現で。
読んでいるこちらが恥ずかしくなるような。
もう3年にもなるし、一度も想いを受け入れたことがないのによくもまぁ折れもせず。
今日も今日とて彼女は楽しそうにその文面を考え、文字を書き連ねている。
「・・・あっ、やだッ、見ないでくださいよ恥ずかしいっ!」
「貴女小生の目の前で書いててその言い草はどうなんですか」
「うー・・・そうですけどぉ、そうですけどー・・・できてからのお楽しみにしてください」
「ただ押し付けられているものを楽しみになんてしてないですよ、」
「んー・・・えへへ、」

あぁ、好きだ。そう一言伝えてしまえば。
君から貰ったこれまでの恋文と一緒に君を俺の机の引き出しにしまえばこのどうしようもない不安を解消できるのだろうか。

H31.1.25「宝箱」

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