10巻「お誘い」のおまけ

※失った花嫁の10巻「お誘い」のおまけです

「君からまさかこんな可愛いお願いをされる日がくるなんてねえ。」

「い、一回乗ってみたかったの!それだけ!」

「へーえ。」

「な、なにニヤニヤしてんの京介!不二子さんに通報するよ!」

「本当そんなことしていいのかよ?「観覧車に一緒に乗りたい」って言い出したのはそっちじゃないか。」

「そ、そうだけど!」

「ってことは観覧車乗らなくていいってことだよな?」

「え、・・・。」

「(ニヤニヤ)」

「う・・・・・、」

「(ニヤニヤ)」

「・・・や、やだあ。」

「じゃあちゃんとお願いしてみなよ。」

「い、意味わかんない!!」

「君がお願いしてるんだから当然だろ?」

「なっ!!」

「ほら、行ってごらん。」

「うぅ、」

「早く、」

「あぅうぅぅ」

「ほら、」

「お、」

「お?」

「お、お願い、観覧車、に・・・・一緒に、乗って、?」

「・・・・・」

「きょ、京介?」

「・・・・・・・・普段もそうしてたらいいのに。」

「へ?」

「なんでもないよ。行こう。あまり長い間二人で離れていたら女帝に気づかれる。」

「や、やだ!早く乗ろっ」

「(まあ隠したって無駄ってことは言わないでおこう。多分もうばれてるんだけど。)」

「あれ?そういえばあの二人は?」

「少佐たちならさっき観覧車のほうに向かっていったで。」

「京介抜け駆けかよ!!」

『油断モ隙モナイナアイツ!』

「観覧車くらいなら許してあげなくもないわ。」

『ダメダヨ紫穂!!アイツろりこんダカラ!』

「そーだ!!密室で二人っきりなんてゆるせーーーーーん!!」

「人の恋路を邪魔する奴はなんとやらやで。」

「そんなことする度胸あの人にはないから大丈夫よ。」



珍しく素直な日
2018.03.21

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