奥村さん家の妹ちゃん17
マイと一緒に寮に帰ってきたはいいが、困ったことになった。
帰ってきて夜ご飯を食べるところまではいつも通り。だけど問題はここからだった。

『雪ちゃん、お風呂入ろー!』

いつものようにタオルを抱えてやって来たマイ。思わずそうだねと返してしまいそうになるけれど、今日はそうもいかない。

「ごめんね、マイ。今日はひとりで入ってこれるかな?」

さすがに僕たちと同い年くらいに成長している今のマイと入るわけにはいかない。マイはしょんぼりとした後、わかったと小さく返事をして部屋を出ていった。まったく。フェレス卿はなんてことをしてくれたんだ。
その後ろ姿を見るとかなりの罪悪感を感じるけれどこれだけは仕方ない。後ろ姿を見送ったあと、ため息をついて明日の準備に取り掛かった。

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問題はこれだけではなかった。

『燐ちゃん、寝ようよ』
「おう。マイ、もう少しで宿題終わるから先に布団に入っとけ」
『はーい』

目をこすりながらいつものように兄さんの布団の中に入るマイ。
ちょっと待て。兄さんは完全に今のマイの状態を忘れてるんじゃないよね?

「兄さん、今日はさすがに一緒に寝るのはやめたほうかいいんじゃ...」
「へ?なんでだ?」

心底不思議そうな顔で聞き返してくる兄さん。なんでって、考えればわかるだろ。どうしてそんなに気楽に考えられるんだ。今日で何回目になるか分からないため息をつく。

「とにかく!今日はマイと一緒に寝るべきじゃない」
「とにかくって略しすぎだろ。理由を言え、理由を」
「だから!」

夜遅くにも関わらず兄さんとの言い争いが始まり、マイに「うるさい!」と注意されるまで争いは続いた。


嘩がうるさい!


『燐ちゃん、雪ちゃん、おはよう』
「おー。元に戻ったみたいだな」
「本当、よかったよ」
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