戀という字を分析すれば いとしいとしと言う心 4
目を開ければ見慣れた天井が目に入った。久しぶりの光が眩しくて、額に片腕を乗せて目を瞑る。

(ここまで、ぼろぼろにやられたのは久しぶりかもしれないな)

なんとか戦場から自力で本丸に帰って来たところまでは覚えているのだが、それから後のことは全く覚えていない。きっと、誰かが自室まで運んでくれたのだろうから後で礼をしに行かなければいけないな。そんなことを思っていると、近くで何かがもぞもぞと動いた。恐る恐るそちらを見ると

『ん…歌仙、』

布団の近くで丸まり、僕の手を握りながら眠る彼女の姿。よく見れば頬に涙の跡が残っていた。彼女と繋がれた手にぎゅっと力を入れてみるも、反応がない。どうやら寝言だったらしい。

「もしかして僕はまた、君を泣かせてしまったのかい?」

繋がれていない手で、彼女の頬に残る涙の跡を何度も撫でる。きっと、目が覚めたら彼女の目はかなり腫れているに違いない。

「昔から、君に泣かれるのは好きじゃないんだ」

泣かせた本人が何を言っているんだと自分でも思う。だが、彼女に泣かれるのが好きじゃないのは本当で、いつもどうしたらいいのか分からなくなるから困る。

「もっと強くなるよ」

他の誰でもない、泣き虫な君のために
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