卯月の嘘 6
「どうして俺が怒っているのか。
すっからかんの脳みそのお前でも分かるよな?玲」
『あの、真ちゃん。
脳みそがすっからかんだったら生きていないんじゃ…』
「はぁ?なんか言ったか。馬鹿玲」
『ひぃっ!?何も申し上げておりません』

目の前にはなんかすごく怒った顔の真ちゃん。そして、長時間正座をしていたために遠い昔に感覚をなくなってしまった私の可哀想な脚。とりあえず私、精神的にも肉体的にも限界が近いです!体育館で真ちゃんからの説教とか公開処刑以外の何物でもないんだけど。

そもそも何故、私が現在このような状況にあるかというと、既にお分かりの方もいらっしゃることだろう。この前の定期試験で赤点を2つほど取ってしまったからである。
いつも余裕で5つくらい赤点を取っていた頃に比べるとかなりの進歩であると私は思う。先生も珍しく頑張ったなって褒めてくれたし。

しかし、この結果に満足できなかった人物がいたのだ。その人物が現在、恐ろしい形相で私を見下ろしている花宮真。彼であった。

「言ったよな?テストの前日は家に籠って勉強しろって」
『はい』
「それでこの結果はなんだ」
『わ、私の馬鹿さ加減と勉強不足の表れでございます』
「お前が馬鹿なのは今に始まったことじゃないよな?自分でも自覚してるんだよな?」
『も、もちろんでございますよ!』
「じゃあ、どうしてそこまで分かっててもっと勉強しなかったんだ?あぁ?」
『それは、その』

ひぃぃぃ!真ちゃんの目がいつもより怖い!怖すぎるよ!
まさか原ちゃんに誘われてボウリングに行きましたとか恐ろしすぎて言えない。それに私が言っちゃったら原ちゃんにまで被害が及ぶに違いない。せっかく息抜きにと誘ってくれた原ちゃんを巻き込むわけには…

「言えない、なんてことはないよな?玲。
日曜日にお前がどっかに出掛けて行ったことくらい知ってるからな。
誰と何処に行ったかくらいは聞かせてもらおうか」

ごめん原ちゃん。
私はまだ死にたくないんだ!!

『原ちゃんとボウリングに行きました』
「原か。おい、古橋。原を呼んでこい」
「わかった」
「頼んだ。さて...玲」
『は、はい!』
「これから原も加えて説教をするわけだが。
何か言い残したことはあるか?あれば、まとめておけよ」


15文字以内で


「ちょっ!?玲ちゃんってば俺のこと売ったの!?」
『違うんだ原ちゃん!これには山よりも高く、海よりも深い訳があってだな』
「原!玲!お前ら、自分たちの状況分かってんだろうな?」
「『申し訳ございません花宮様!!』」
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