次に目が覚めたとき隣にまだ君がいてくれて嬉しかったと思ったことは絶対に言わない。あの日、あの時、君が側にいてくれたからまた頑張れたんだ。君は相も変わらずムカつく顔をしているけど別に...嫌いって訳じゃない。
「別にぃ奈々緒が弱ってる姿見れて良かったよ。」
君があの日あんな顔をしていなかったらきっと気付くことがなかっただろう。君は気付いていないみたいだけどあの時君の服の肩口に刃物で切られたような痕があった。君がなんであんな顔をしていたのか、その前に何があったのかはわからないけど君が何かを抱えていることに気付けて良かった。
「何それ意味わかんない。...そろそろ時間も遅いから帰るよ。」
「家まで送ってくよ。」
「私が見送りに出たのに家まで送られるって間違ってない?」
「俺は男だからいいの。それより奈々緒がちゃんと家まで帰ったか見ないとまたどっかで倒れそうだからね。」
「倒れるか。」
君とあの日会わなかったらその日までの日々の繰り返しだっただろう。
そうだ。あの日に君を、あの日から君を......
「そう言えばあの後アルバム撮ってないよね?」
「撮ってないよ。信用ないなら見てみる?」
「見る。............なんであんたの画像フォルダに私の寝顔が入ってるの...?」
「......修学旅行の時に撮ったから。」
「消して、今すぐ消して。」
「いいよ。その代わり俺のエプロン姿を盗撮したのも消してくれるんだよね?」
「は?!なんでそれ知ってんの!!?」
「渚君に聞いた。」
「...渚に口止めしとくんだった。」
「やっぱり奈々緒ってどこか抜けてるよね。」
「うるさい...そんなの自分がよくわかってる。」
「アハハ、じゃあせーので消そうよ。」
「...わかった。じゃあいくよ、」
「「せーの。」」